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消息を絶って4日。潜水艇内の酸素があとわずかとみられる中、各国が協力して懸命の捜索が続いている。
【画像】間に合うのか…投入されるロボット潜水艇「ビクター6000」
現地では、水深6000メートルまで捜索可能なフランスのロボット潜水艇が、間もなく投入されようとしている。
2日連続で…海中から再び「音」
潜水艇「タイタン」が北大西洋で消息を絶ったのは、今月18日。
FNNニューヨーク支局 弓削いく子支局長:
現場海域はここ、捜索本部から1600km以上離れたところにあり、そこにたどり着くだけでも時間を要します
捜索には、アメリカとカナダの沿岸警備隊だけでなく、軍や民間企業も加わっている。
捜索範囲はおよそ2万6000平方キロで、東京都の約12個分の面積。
アメリカ沿岸警備隊は、日本時間の未明の会見で、前日に続き海中から「音」が聞こえてきたことを明かした。
アメリカ沿岸警備隊:
カナダP3哨戒機が(海中の)音をけさときのう感知した。我々は音が発信された場所を探している
ただし、この音がタイタンから発信されたものかは分析中だという。
アメリカ沿岸警備隊:
100%救出のためのミッションです。タイタン号のメンバーを見つけるため、可能なあらゆる手段を用います
ようやく海中での捜索へ…酸素のタイムリミットは?
その新たな一手として現場に投入されるのが、水深6000mまで捜索が可能なフランスのロボット潜水艇「ビクター6000」。
これまで空と海上から行われていた捜索が、ようやく海の中でも始まる。
しかし、沿岸警備隊が発表したロボット潜水艇の捜索開始予定時刻は、日本時間の22日午後9時ごろ。これはタイタンの酸素量がタイムリミットを迎えると推定される午後6時ごろから約3時間後だ。
また、海の事故に詳しい専門家は、タイタンが発見された後の懸念を指摘する。
水難学会・斎藤秀俊理事:
(発見できたとしても)引き揚げるのに数時間というところはみた方がいい
さらに、潜水ツアーに参加したことのある記者は、タイタンの構造面での懸念を次のように話す。
ツアーに参加したことのあるポーグ記者:
(出入り口は)外から合計18個のボルトで締められている。水面に浮かんでも(中から開けられないので)脱出できない