どんなビジュアルもハマる!
橋本環奈が照橋心美を演じた映画『斉木楠雄のΨ難』キャラクタービジュアル (C)麻生周一/集英社 (C)2017 映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会
2次元から飛び出してきたような美しさと演技力で、たくさんの実写化作品に出演してきた橋本環奈さんは、自身も大のマンガ好きで、インタビューなどでは実写キャラを演じることに対する並々ならぬ思いを語る場面もありました。2017年公開の人気マンガ『銀魂』(原作:空知英秋)の実写化では、ヒロインの神楽役に抜擢され、美少女キャラでありながら破天荒で口が悪く、ゲロまで吐く強烈な役柄を見事に再現し、代表作のひとつとなっています。
【画像】もう2次元に近い存在? 美少女過ぎる橋本環奈が演じた実写キャラ(12枚)
そんな橋本さんは、2023年7月28日の『キングダム 運命の炎』(河了貂役)の公開も控えるなど、毎年複数の実写化作品に出演しており、「実写化といえば橋本環奈」というイメージがある人も多いようです。今回は、そんな橋本環奈さんが演じた印象深いキャラクターを振り返ります。
●『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』シリーズ:四宮かぐや
天才高校生が恋愛における高度な「頭脳戦」を繰り広げる学園ラブコメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(原作:赤坂アカ)では、橋本さんは2作に渡って大財閥の令嬢である主人公・四宮かぐやを演じています。
かぐやは、文武両道で容姿端麗、生徒会副会長も務める才女ですが、プライドの高さと恋愛偏差値の低さが邪魔をして、もうひとりの主人公である生徒会長・白銀御行に好意を抱きながらも、素直になれずにいるピュアな女子高生です。
実は相思相愛な2人が「恋愛頭脳戦」を繰り広げる様子は面白くてかわいく、かぐやの表向きの冷静沈着さと、脳内で乙女思考が爆発する騒がしさのギャップは、多くのファンを生み出しました。その魅力は橋本さんの「美少女ぶり」も相まって、実写映画でも遺憾なく発揮されています。白銀役の平野紫耀さんとの小気味良いやり取りも原作を彷彿とさせるコミカルさで、かぐやの名(迷?)台詞といえる「お可愛いこと…」も橋本さんらしく再現されていました。
●『斉木楠雄のΨ難』:照橋心美
超能力者の高校生・斉木楠雄の日常を描いたSFギャグ作品『斉木楠雄のΨ難』(原作:麻生周一)でも、橋本さんは作中一番の美少女キャラのヒロイン・照橋心美を演じています。類稀な美貌と愛らしさで人気を誇る学園のマドンナですが、神に溺愛されていると思い込むほど過剰な自信を持ち、そして完璧な美少女であることへの努力を惜しまない、どこか浮世離れした存在です。
自身の美貌に見向きもしない斉木に興味を持ち、好きになってしまうものの素直にそれを表に出せないという、かわいらしい一面もあります。
原作者の麻生先生は、実写化の際に対面した時には、思わず緊張してしまうほどの再現度だったと語っています。この件については、橋本さんが「おっふとは言ってくれなかった」と原作の表現になぞらえたツイートをするなど、話題になりました。
ハマり役の神楽を演じた『銀魂』と同じ福田雄一監督の作品ということもあり、変顔やオーバーリアクションを厭わない振り切った演技を披露しています。特に「妄想癖」を爆発させる場面は必見です。
●『バイオレンスアクション』:菊野ケイ
映画『バイオレンスアクション』(原作:浅井蓮次・沢田新)では、橋本さんは昼は専門学生、夜は殺し屋の主人公・菊野ケイを演じています。ピンク色のボブヘアで「ゆるふわ」な雰囲気を持つ専門学生が、夜は殺し屋のバイトをしている、しかも凄腕のヒットガールという設定の同作で、橋本さんは「ガンアクション」に挑戦しました。
「指名ナンバーワン」の実績を持ちながら、あくまでアルバイトとして殺しをしていたところから、本当に命を懸けた戦いへと進んでいく壮絶さとコミカルさが絶妙です。もともと原作が好きで読んでいたと語る橋本さんのケイへの解像度の高さを感じさせられます。「淡々と殺していくところが無機質のようで、でも決して心がないわけじゃない」という点を意識して、アクションシーンを演じたそうで、特に城田優さん演じる殺し屋「みちたかくん」とのバトルは壮絶な場面となりました。
●『王様に捧ぐ薬指』:羽田綾華
互いのメリットのために結婚を決めた男女の姿を描くドラマ『王様に捧ぐ薬指』(原作:わたなべ志穂)で、橋本さんが演じたのはヒロイン・羽田綾華です。新人ウエディングプランナーとして働く綾華は誰もが認める絶世の美女で、モテすぎてしまうためにトラブルに巻き込まれ、本来の真面目な性格とは裏腹に「悪女」と呼ばれています。
そんな彼女は貧乏な大家族の長女でありながら、式場の社長で大企業の御曹司の新田東郷と結婚することになりました。彼女の戸惑いや不安、思い切った決断や覚悟も表現しています。
インタビューでは、橋本さん自身の可愛らしいイメージを綾華の大人っぽいイメージに近付けるため、落ち着いた声のトーンや喋り方を意識しつつ、ラブコメ感を失わないために会話のテンポや明るさを大事にしたことを語っています。また、綾華と東郷は美男美女の設定なので、「ビジュアルを保たないといけない」「お互いに美意識が高くなっている」など、実写化するうえでの外見に関するこだわりも明かしていました。
結婚した理由などの設定が原作とは異なっている他、東郷役の山田涼介さんと橋本さんが実際のキャラ設定より小柄であることから、実写化に際し不安の声もありましたが、偽装夫婦が織り成すコミカルなバトルと、TBSの「火夜ドラマ」枠らしい数々の「胸きゅんシーン」で、大きな話題を集めました。
椎崎麗