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20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が幕を閉じた。ホスト役を務めた大阪は、かつてバブル経済の崩壊とともに失速の一途をたどり、ひったくりなどの街頭犯罪が多発した街だった。今回のG20サミットでは、安倍晋三政権とも連携しながら各国首脳やメディアへの「おもてなし」を展開し、会議を成功に導いた。かつて「天下の台所」「東洋のマンチェスター」ともうたわれた都市は、再生に向け貴重な体験を積んだといえる。
「おもてなし」で包み込む
「フー・イズ・ヒー(彼は何者だ)!」
G20サミット初日の6月28日夜、メーン会場となった大阪湾の人工島、咲洲にある「インテックス大阪」(大阪市住之江区)のプレスルームで、モニターを眺めていた外国人記者が驚きの声を上げた。
映し出されていたのは、プレスルームから約10キロ離れた大阪迎賓館(大阪市中央区)で首脳夕食会の前に行われた文化行事での光景だ。全盲の世界的ピアニスト、辻井伸行さんが奏でる「ラ・カンパネラ」(フランツ・リスト作曲)の幻想的な調べに、プレスルームでは国内外から集まった報道陣がくぎ付けになった。
G20サミットでは、この行事以外でもさまざまな趣向が凝らされ、首脳らや報道陣をもてなした。会場にたこ焼きやお好み焼きなどの大阪名物が食べられるブースを設けたほか、日本の最先端機能のトイレをアピールするため、便器や洗面設備などは一新された。
高速道路を通行止めにするため懸念された一般道の目立った渋滞もみられず、「スムーズにいくかどうか心配」(政府関係者)との声は杞憂(きゆう)に終わった。吉村洋文大阪府知事はツイッターで「大阪人はマナーが悪いとよく言われるが、真実は逆だ」と胸を張った。
今回のG20サミットを大阪で開催した理由について、安倍晋三首相は直前に放送された読売テレビ番組で「おもてなしは大阪だ。ホテルの数もあるし、食べ物もおいしい。大阪の人情にも期待している」と語っていた。大阪のホスピタリティに首相も満足したとみられ、今月6日に参院選大阪選挙区(改選数4)の応援演説のために再訪した首相は「大阪はやっぱり、やればできる。素晴らしい!」とたたえた。
橋下、松井両氏が転機
晴れの舞台を迎えた大阪だったが、以前はG20サミットのような国際会議を迎えられるような状況ではなかった。
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