会員制交流サイト(SNS)の普及に伴い、インターネット上に出回っている、事実ではない情報が社会に影響を与えるケースが増えている。今回の参院選でも懸念される事例が顕在化。選挙終盤を迎え、こうした誤った情報が有権者の投票行動に影響するのを防ごうと、真偽不明の情報を「ファクトチェック(事実確認)」する取り組みが、本格化している。(福田涼太郎)
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「来月から、国会議員の月給がおよそ100万円から120万円に引き上げられるそうです(中略)このまま自公政権のままなら、あらゆる社会保障が削られ給料は上がらず、消費税増税も控えている…」
選挙期間中、ツイッターに投稿されたある個人の書き込みだ。リツイート(転載)数は17日現在で2千近くにのぼる。
「詳細額が判明しました!正しくは103万円から129万円に昇給するそうです」との“続報”も書き込まれ、他の利用者からは「なぜ自分だけ潤おうとするのか」「不公平なことが起こっている」と憤りの投稿が集まった。
ネットメディア「バズフィード・ジャパン」は、投稿主が特定されないよう修正を加えたうえで、自社のホームページ(HP)上でこの投稿内容を検証する記事を掲載。「129万円」は法律に基づいて現在支給されている給料(歳費)で「値上げの予定は当面、ない」とし、内容が「誤り」だと結論づけた。
こうした投稿がなされた背景として、平成23年の東日本大震災を受けた特例措置として2割削減されていた議員歳費が、26年に元の金額に戻ったことに言及。「当時の情報が今回の参院選前後に再び拡散される中で『来月から引き上げ』という情報に変質したとみられる」と分析した。