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今年に入ってからチャールズ国王がアンドルー王子をロイヤルロッジからフロッグモアコテージに引っ越しさせようと頑張っていることが報じられてきた。でも不動産を巡る問題を抱えているのはこの2人だけではなかったよう。ウィリアム皇太子が国王に退去を求めていることが明らかになった。新聞「メール・オン・サンデー」が報じている。
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問題になっているのはウェールズのカーマーゼンシャーにあるコテージ、レニウィモッド。チャールズ国王はこのコテージを2007年にコーンウォール公領として購入した。つまり公領の一部になる。そのためエリザベス女王が逝去、皇太子の称号がチャールズから息子のウィリアムに受け継がれたのに従ってコテージの持ち主もウィリアム皇太子に交代。関係者によると皇太子はこのコテージを自分では使わず、賃貸に出そうと考えている。皇太子はこれまでコテージを使っていた国王に退去を要求。もし今後も使うのであればその期間は賃料を払うよう要求している。
Getty Images 2009年にはホームレス問題への意識を高めるために、自ら路上生活を体験したことも。ウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)
関係者曰く「国王はこの要求に気分を害している。でも取引は取引だ。国王はこれからもコテージに滞在し続けられるがコーンウォール公領に家賃を支払わなくてはならない。それ以外の時期は人に貸し出される」。そのためこのコテージの姿が変わってしまう可能性もある。例えばコテージの庭にあるトピアリーのコレクション。トピアリーとは低木を刈り込んで鳥や動物の形にする、ヨーロッパ式の庭園には欠かせない造形物だが、関係者曰く「国王はこれからもトピアリーの維持費を支払うことに同意している。素晴らしい作品がだめになってしまうのを見たくないからだ」。
ちなみに皇太子は今年6月、新聞「サンデータイムズ」のインタビューでコーンウォール公領の土地に公営住宅を建設したいと語り注目を集めた。生前ホームレスの人たちの支援活動に取り組んでいたダイアナ元妃が、少年だったウィリアム皇太子とヘンリー王子を社会勉強のためにシェルターに連れて行ったのは有名な話。現在皇太子は母の遺志を継ぎホームレスの撲滅のために活動しているが、公営住宅建設もそのための施策の1つである。レニウィモッドを賃貸に出すのも単に収益を上げるためだけではなく、ホームレス支援に関連する考えがあってのことではないかと見られている。