【2023年サッカー女子W杯】 日本、初戦でザンビアを5-0で圧倒 宮澤が2ゴール
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)は22日、グループステージ(1次リーグ)の試合があり、グループCの日本は初戦でザンビアに5-0で快勝した。
今大会はオーストラリアとニュージーランドの共同開催。日本対ザンビア戦は、ニュージーランド北島ハミルトンのワイカト・スタジアムで午後7時(日本時間同4時)にキックオフされた。
序盤から日本が主導権を握り、次々とシュートを放ったが、ゴールを決め切れない時間が続いた。前半終盤にようやく先制点を挙げると、後半は追加点を重ね、大差で勝利した。
日本(世界ランキング11位)はこれで、勝ち点3を挙げ、グループCの1位となった。同グループでは、スペイン(同6位)が21日の初戦でコスタリカ(同36位)を3-0で破り、同じく勝ち点3を挙げたが、得失点差で日本が上回っている。
W杯初出場で、今大会の出場チーム中、世界ランキングが最も低いザンビア(77位)は、攻撃の形をつくることができず、シュートを1本も打つことができなかった。
日本は26日にコスタリカと2戦目を戦う。
■前半終盤に先制
日本は前半、オフサイドでゴールが取り消しになるなど、攻め込みながらもなかなか得点を奪えなかった。
ついにゴールを決めたのは、前半43分。右サイドでMF長谷川唯のパスを受けたMF藤野あおばが、前線にクロスボールを蹴り込んだ。これに、相手DFの間から抜け出したMF宮澤ひなたが右足で合わせ、先制点を挙げた。
■田中が「3度目の正直」のゴール
後半もほとんどの時間帯で日本がボールを支配した。
日本の2点目は後半10分に生まれた。左サイドを駆け上がったMF遠藤純がクロスに転がすと、FW田中美南がゴール前に滑り込んで押し込んだ。
田中は前半21分と後半4分にも、放ったシュートがゴールネットを揺らしていた。しかし、いずれもビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によってオフサイドと判定され、ゴールが取り消しに。「3度目の正直」での得点となった。
後半17分には、その田中が今度は右サイドのゴールラインぎりぎりから、クロスに折り返し。走り込んでいた宮澤がこれに合わせ、3-0とリードを広げた。
後半26分、長谷川のパスを左サイドで受けた遠藤が持ち上がり、左足でゴールを決めた。
アディショナルタイムには、FW植木理子がザンビアのGKカトリーヌ・ムソンダにファウルを受け、ペナルティーキック(PK)を得た(ムソンダはレッドカードで退場)。いったんは外したが、交代したGKユニス・サカラが植木のキック前にゴールラインより前に動いたとして、やり直しに。2回目はきっちりと決め、チーム5点目を挙げた。
■ザンビアはエースが不発
この試合、ボール支配率は日本59%、ザンビア41%だった。シュートは日本が26本で、うち枠内は11本だった。
ザンビアは、エースのFWバーバラ・バンダにボールを預けて得点するチャンスをつくることができなかった。
試合後、日本の池田太監督は、NHKで放送されたインタビューで、「(選手たちは)高い集中力をもって戦ってくれた。(中略)初戦の重要性をかみしめていた」とコメント。
無失点だった守備について、「前線のスピードある選手への対応、集中力も含めてしっかり対応できたんじゃないかと思う」と評した。
W杯初出場で2得点した宮澤は、「しっかり冷静に決めれたのはよかった。あおば(藤野)のことを信じて走ってよかったと思う」と、初ゴールを振り返った。
そして、「初戦で結果が出せてよかったと思うが、まだまだ決め切れるシーンもあった。(中略)しっかり決め切って、チームを勝たせられるような選手になりたいと思う」と語った。
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(c) BBC News