台風による豪雨で水が溢れた中国・福建省泉州市の道路
香港(CNN) 中国の気象当局は28日、大型の台風が同国南東部の沿岸に上陸したと明らかにした。これより前にはフィリピンの複数の地域に被害をもたらし、定員以上の乗客を乗せた船が強風で転覆するなどして39人の死者が出ていた。
台風は現地時間の午前9時55分、福建省晋江市に上陸した。中国南東部の大半は28日にかけて豪雨が見込まれる。一部地域の降水量は最大270ミリに達するとみられる。
合同台風警報センターによると、上陸時前後の風速は48メートルに迫っていた。ただ陸地との相互作用で風速はやや弱まった公算が大きい。
近くに位置する台湾は台風の影響による豪雨が続いているが、気象当局は28日午前、最高レベルの大雨警報を解除した。
フィリピン首都マニラの南東にある湖に浮かぶ島の近くでは27日午後、船が転覆し、少なくとも26人が死亡した。沿岸警備隊が明らかにした。定員42人のこの船には当時、少なくとも66人が乗っていたという。
沿岸警備隊の報道官は地元のCNN提携局の取材に答え、警察と共に船長と運営者に対して訴追する意向を示した。
フィリピンの危機管理当局によると、この他13人が台風の影響で死亡した。台風は国内5州に洪水をもたらし、大雨由来の土砂崩れも十数カ所以上で引き起こしたという。