ウクライナ南東部での前線の進展
ウクライナ南東部の前線で、ウクライナ海兵隊が重要な港湾都市マリウポリに向けて進撃しています。これは2週間で2回目の前進です。ウロジャイネ村の奪還には、クラスター弾の使用が一部関与している可能性があり、議論を引き起こしています。
クラスター弾の使用に関する映像
ドローンによって撮影されたウロジャイネ村での激しい戦闘の映像が公開されました。映像には、数十人のロシア軍兵士が村の南側に逃げる様子が映っています。匿名希望の兵器専門家2人は、ロシア軍兵士たちは逃げる際に砲撃を受け、ときにはクラスター弾による攻撃も受けた可能性がある、と指摘しました。
指揮官であるダイキーという人物は、「特に逃げ始めたときには、かなり多くのロシア軍兵が死亡した」と語っています。
映像では、数十人のロシア軍兵士が主要道路を逃げている様子が捉えられています。近隣の野原や樹木帯には地雷が埋められているため、彼らはそうするしかなかったと指揮官は指摘しました。多くのロシア軍兵はいくつかの家屋に集まり、それらの家屋は砲撃を受けました。
指揮官によれば、多くのロシア軍兵がその場で死亡しました。指揮官は、追撃砲と戦車が攻撃に使用されたと述べましたが、クラスター弾の使用については言及しませんでした。
映像には、また、ウクライナ軍の戦車が単独でロシア軍の陣地に突入し、発砲しています。さらに、地雷除去の爆薬が取り付けられたケーブルを引いて爆発させ、後方の部隊が地雷原を進むことができるようにしています。これまで、ウクライナ軍はロシア軍が埋めた地雷によって大きな損失を被ってきました。
クラスター弾の議論
米当局者によると、ウクライナ軍への米国からのクラスター弾の供与には倫理的な議論がありました。クラスター弾は、何も遮るものがない場所にいる歩兵に対して残酷なほどの破壊力を発揮する一方で、爆発しなかった場合、広範囲に子爆弾が飛散し、長期間にわたって民間人を傷つけるリスクがあります。
クラスター兵器の使用は、100以上の国が禁止している条約によって規制されていますが、ウクライナやロシア、米国はこの条約に加盟していません。
米軍によれば、ウクライナに供給されたクラスター弾の不発率は2.5%と改善されています。しかし、批評家はこの主張に疑問を投げかけています。西側の当局者は、ウクライナ侵攻時に使用されたロシアのクラスター弾の不発率は30%だと主張しています。
ウクライナ軍は、米国から供与されたクラスター弾を前線で使用していることを認めていますが、詳細については明らかにしていません。このウロジャイネ村の映像でクラスター弾の可能性が高いと確認されたものが米国からの供与であることは確認できませんでした。ウクライナは国内で同様のクラスター弾をいくつか生産している可能性があります。
