安倍派の集団指導体制で明らかになった「森喜朗元首相」の存在感 〜もはや影響力はない〜

自民党最大派閥・安倍派、新体制の発表を予定しています

自民党最大の派閥である安倍派(清和政策研究会)は、8月20日に長野県軽井沢町で派閥の研修会を開催しました。この研修会の冒頭で、派閥のまとめ役である塩谷元文部科学大臣は、常任幹事会のメンバーを8月末に発表する方針を明らかにしました。

飯田) 安倍元総理の訃報以降、会長の不在が続いていますね。

須田) 最終的には、会長を置かずに座長を据えることが決まったようです。

今後は5人衆の共同協議によって派閥の方針が決まっていく

須田) とりあえず、派閥との窓口役が置かれる予定です。安倍派が一本化するという意味では、望ましい方向に進んでいると思います。

飯田) 実際の運営に関しては、実力者たちが集まって集団指導を行うという形になるのでしょうね。

須田) そうです。ただ、常任幹事会には、5人衆と呼ばれる人たちに加えて、閣僚経験者も参加する予定です。おそらく、5人衆の共同協議によって派閥の方針が決まっていくのではないかと思います。

飯田) つまり、5人衆の共同協議が重要な役割を果たすということですね。

安倍派の集団指導体制で明らかになった森元首相の存在感 〜もはや影響力はない〜

須田) ただ、これによって明らかになったことがあります。それは、これまでオーナー然として振る舞ってきた森元首相の意向や影響力が完全に終わったということです。

飯田) 本当ですか?

塩谷さんを嫌っていた森元首相 〜森元首相の意向は届かず、落ち着くべきところに落ち着いた〜

須田) 森さんは塩谷さんと合わなかったんですよ。だから、塩谷さんに対しては終始反対していました。なぜ森さんが塩谷さんを嫌ったのかというと…

飯田) きっかけは何だったんですか?

須田) 塩谷さんは静岡県出身であり、静岡県の政界で最も影響力を持っているのが、スズキの鈴木修相談役です。かつては会長を務めていました。

飯田) 鈴木修さんですね。

須田) その方が最も大きな影響力を持っているんです。塩谷さんは選挙に弱いので、森さんが鈴木修相談役のところにお酒を持って行き、「お願いします」と頭を下げたんです。

飯田) 森さんがお願いしたんですね。

須田) しかし、森さんの意向が届かなかったんです。そこで、「なんだあいつは」となったんですよ。まるで子供同士の喧嘩みたいなことがあったんです。

飯田) 昔、そういうことがあったんですね。

須田) だから、「塩谷さんは絶対ダメだ」と言っていたんですが、結局は落ち着くべきところに落ち着いたんです。森さんの意向が届くのはここまでなのかなと思います。

ソースリンク:日本ニュース24時間