議会の質問順抽選、子連れの女性市議の参加不可 質問機会失うことに

子連れの女性市議、質問の順番抽選に参加できず

詳細

愛知県豊橋市議会で、女性市議が一般質問の順番を決める抽選に子供と参加しようとしたところ、議長らに「子連れでは抽選できない」と断られ、質問する機会を失ったと報じられました。女性市議によると、子供が発熱し、やむを得ず連れてきたとのことです。

事情説明

4月に初当選した諸井菜々子市議(37)は、8月30日の抽選に参加する予定でした。しかし、抽選の前日に長女(2)が発熱しました。そのため、諸井市議は長女を連れて市議会へ行きましたが、近藤喜典議長(43)らに「保育園に預けられない状態で抽選を行うことはできないか」と相談したところ、別室で子供を待機するよう提案されました。しかし、諸井市議は「体調不良の子供を一人で知らない場所に残すことはできない」と断りました。その結果、抽選に参加することができず、諸井市議は4日から6日にかけて行われる一般質問に立つことができなかったのです。

議会運営委員会の決定事項

議会運営委員会の決定事項によれば、本人が事故や病気で議長が事前に許可した場合には代理出席が認められています。しかし、議会事務局の担当者は「今回は子供の発熱であり、本人の事情ではないため適用は難しい」と語りました。また、子供の同伴を制限する旨の明記はないとのことです。

市議のコメントと議長の対応

諸井市議は一般質問で子供の付き添い入院での親の負担軽減について質問する予定でした。取材に対し、「残念に思った。私なりに問題意識を持って質問しようと思っていた。議員として質問する権利があり、抽選に参加する権利は守られるべきではないか」と話しました。一方、近藤議長は記者会見で経緯を説明しました。諸井市議からの相談が抽選会の15分前だったため、議会運営委員会での協議は時間的に難しかったと述べました。今後、諸井市議が質問できるようにするかについては、「考えていない」とのことです。

市議のプロフィール

諸井市議は元看護師で、無所属で立候補しました。選挙カーや事務所を持たず、SNSを駆使した選挙戦を展開し、2500票余りで初当選しました。

(朝日新聞社)

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