学芸員「初任給21万6100円」は安すぎる?給与水準の低さに対する議論

金沢21世紀美術館

学芸員の初任給が「21万6100円」という金額であることが話題となっています。金沢21世紀美術館を運営する金沢芸術創造財団は、求人情報でこの給与水準を公開しています。では、この初任給は学芸員の給与水準と比べて安すぎるのでしょうか?一般的な学芸員の給与水準とはどのようなものなのでしょうか。今回は、現役の学芸員の意見を取り入れながら、この問題について考えてみましょう。

金沢21世紀美術館の初任給は「高い方」

現役学芸員である「りんふぁんさん」によれば、金沢21世紀美術館が提示する21万6100円は「学芸員の初任給としては高い方」だとのことです。一般的な学芸員の初任給と比べると、地方の小さな美術館では16〜18万円程度であり、一方で金沢21世紀美術館のような大きな美術館では21万円を超えることもあるそうです。ただし、中堅層で現場経験が豊富でない場合は、院卒後に数年間の非正規雇用である「学芸員補」を経験しても、初任給は最大で24万円程度になるとのことです。また、学芸員の多くは非正規雇用であるため、収入面でも正規雇用と比べて低く設定されていると説明されています。

金沢21世紀美術館の求人情報

金沢芸術創造財団によれば、金沢21世紀美術館の初任給は金沢市の給与に関する規程に基づいて算定されているとのことです。ただし、他の施設との比較はできないため、安いかどうかは断定できないとしています。

このように、学芸員の初任給についてはさまざまな意見があります。一般的な学芸員の給与水準に関しては、地方や美術館の規模によって異なることが分かりました。また、非正規雇用である学芸員の多くが受けている薄給のイメージも存在します。

【参考記事】日本ニュース24時間

※画像の引用元:Yahoo!ニュース