日本大使館が中国大使館の発言に反論「科学的根拠に基づかない要素含まれている」

中国大使館が東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に関して、「海洋の環境と人類の健康に予測できない危害をもたらす」と主張し、自身のウェブサイトに掲載しました。しかし、中国にある日本大使館は「科学的根拠に基づかない要素が含まれている」と反論しています。

日本大使館の反論

中国にある日本大使館は、4日に公開した反論文で、中国側が「処理水の海洋放出は海洋環境と人類の健康に予測できない危害をもたらす」と主張した点について、「国際基準に基づく慎重な評価により、放射線学的影響はごくわずかであることが示されている」と指摘しました。

また、中国側が「公表されているモニタリングデータは東京電力自身が採取、検査、発表したもので信用できない」と主張した点に対しては、「東京電力だけでなく、環境省、原子力規制委員会、水産庁、福島県もモニタリングを行っている」と説明しています。

さらに、中国側が「IAEAのモニタリングの枠組みには、他国や国際機関は現地参加しておらず、透明性を著しく欠いている」と主張した点については、「アメリカ、フランス、スイス、韓国の研究機関が参画している」とコメントしています。

中国側の主張に対して「科学的根拠に基づかない要素が含まれている」と日本大使館は反論しています。