山陽道の復旧見込みが立たず…放置された車が燃え広がり、トンネル内は400度以上の高温に

火災発生

兵庫県赤穂市と相生市にまたがる山陽自動車道下り線の尼子山トンネルで、5日未明に大型トラックからの出火による火災が発生しました。この火災は後続車に次々と延焼し、約40時間も燃え続けました。トンネル内の設備にも大きな被害が出たため、周辺区間では上下線ともに通行止めとなっています。西日本高速道路は「復旧の見通しは立っていない」としており、中国道や一般道を利用するよう呼びかけています。

山陽道のトンネル火災で炎上するトラック

事故の詳細

兵庫県警高速隊や西はりま消防組合によると、尼子山トンネル(592メートル)を走行中の大型トラックからの出火は5日午前1時頃に発生しました。運転手は車を止めて避難し、無事でしたが、後続車両の追突事故などにより計4人が重軽傷を負いました。

火災の影響で内壁のコンクリート片が剥がれ落ちた尼子山トンネルの内部

トンネル内の被害

乗り捨てられた車が燃え広がったことにより、火災は勢いを増し、トンネル内は400度を超える高温となりました。内壁のコンクリートが剥がれ落ち、照明や表示板、ケーブルなどの設備にも被害が出ました。その影響で4人が煙を吸ったことにより気分不良を訴えました。

消火活動の困難さ

高温と煙が充満したトンネル内では消火活動がうまく行えず、「外側からの放水にとどまらざるを得なかった」と関係者は述べています。内部の温度が下がるのを待ちながら消火活動が進められ、出火から1日半以上が経過した6日午後5時半にようやく鎮火しました。

安全確認作業の延期

長時間にわたる火災により、トンネルが崩落する危険性が出てきているため、西日本高速道路は安全確認作業を7日朝から行う予定でしたが、一酸化炭素の充満が確認されたため、断念しました。

影響と今後の見通し

播磨ジャンクションから赤穂インターチェンジにかけては通行止めが続いています。物流大手の佐川急便によると、1日に500台の車両が山陽道を利用しており、迂回路を利用することで輸送時間が約1時間増える見込みです。ドライバーの労働時間の延長などの影響が大きいとしています。

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