「客足は減っている」ビッグモーター不正問題で激震が走った中古車業界…“整備中の車を見られるカメラ”導入する企業も

不正問題が中古車市場を揺るがす

中古車販売業界の最大手である「ビッグモーター」の不正問題によって、業界全体に大きな衝撃が走っている。その始まりは山口県であり、関係者によると隣県の福岡は全国でも最も勢力があり、影響が大きいとされている。我々は福岡県内の中古車業者の現状を取材した。

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出典: FNNプライムオンライン

不適切行為の疑い…福岡が最も深刻

2021年、福岡県外のビッグモーターで撮影された映像には、顧客から預かった車のタイヤに、その店舗の工場長がドライバーでネジを突き立てている姿が映っていた。福岡県内のビッグモーターの工場長によると、タイヤにわざと傷をつける行為を行い、保険会社にタイヤ代を不正に請求していたという。全国で不適切な行為の疑いが発覚した件数は1,198件であり、そのうち福岡県内の工場で行われたものが最も多いのは253件である。

お客との信頼関係のために「カメラ設置」へ

ビッグモーターによる一連の不正行為は、他の中古車販売業者にも大きな影響を与え始めている。業界大手のひとつである「ガリバー」は、全国に約460店舗を展開し、累計120万台以上の中古車を販売している。ガリバーでは、お客さまの信頼と不安を取り除くため、8月に独自の社内調査を実施し、「不正行為は確認されなかった」と発表した。しかし、報道の影響などにより、お客さまの来店数は前年比でやや減少している状況だという。業界全体の信用も揺らいでいるようだ。

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出典: ガリバー

お客さまの安心と信頼を築くため、ガリバーは「ある取り組み」を始めることにした。具体的には、お客さまが預けた車の整備工場での作業状況をリアルタイムで確認できるよう、店舗内にカメラを設置する取り組みを進めている。これにより、お客さまは自身の車がいつもどのように扱われているのかを常に確認することができ、透明性を確保することができるのだ。

この取り組みはまだ一部の店舗で展開されているが、順次全国に広がっていく予定だ。ガリバーでは、少々のコストがかかるかもしれないが、お客さまの安心と不安を取り除くことが最優先だと考えている。

記事のソースリンク: 日本ニュース24時間