ポーランド政府高官、ウクライナ支援削減の「穀物輸出問題」警告

ポーランド政府の高官が、ウクライナ支援における「穀物輸出問題」が影響を及ぼす可能性について実名で警告しました。これは初めてのことです。

ウクライナ支援への影響懸念、ポーランド政府が言及

EUはウクライナ産の穀物(小麦、トウモロコシ、菜種、ヒマワリ種など)の輸出禁止措置を解除しましたが、ポーランド政府はウクライナ産農産物が国内市場を不安定にさせることを容認できないとしています。ポーランド政府は隣国を支援する一方で、自国の農家も保護しなければならないと考えています。もしEUが輸入禁止措置の延長に応じない場合、ポーランドは独自の輸入禁止措置を導入することになります。この措置はポーランドとウクライナの農業問題が解決するまで有効です。ウクライナのシュミハリ首相も「WTOに提訴することになるだろう」と応戦しています。

Andrzej Duda
出典:Andrzej Duda

支援継続の難しさ、ポーランド政府が警告

ポーランドのEU問題担当相であるシモン・シンコフスキ氏は、ウクライナ支援を継続するためにはポーランド人の支持が不可欠であり、その支持を失えば支援の継続が難しくなると警告しました。また、ウクライナによるWTO提訴についても言及し、「我々は農民の利益に譲らない」と述べました。ウクライナの行動は、ポーランドの世論に一定の印象を与えているとの指摘もあります。ポーランド政府はウクライナ支援を継続したいと考えていますが、そのためにはポーランド人の支持が必要です。

Sejm RP / CC BY 2.0
出典:Sejm RP / CC BY 2.0

ウクライナの行動への懸念

ポーランド政府の高官によると、ウクライナの行動はポーランド世論に一定の印象を与えており、ウクライナ自身にも悪影響を及ぼしています。ポーランドとウクライナの関係が悪化すれば、「政府のウクライナ支援」も支持を失い、支援規模の縮小もしくは打ち切りに繋がる可能性があります。

この問題が注目を集めている中、ポーランド政府の言葉がますます厳しいものになっていることも指摘されています。

日本ニュース24時間