「小汚い格好」…韓服姿を当てこすった日本自民党議員、注意受ける

杉田水脈衆議院議員

日本の政治家がかつて韓服などの伝統衣装姿に対して、品格に問題があるとソーシャルメディアを通じて発言し、日本当局から人権侵害で注意を受けました。

自民党議員の発言に対する注意

自民党所属の杉田水脈衆議院議員(56)は、2016年に国連女子差別撤廃委員会に出席した際、韓服姿の女性を「コスプレおばさん」と表現し、当局から「人権侵害」の注意を受けたと報じられました。杉田議員は当時のブログに、「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」というコメントと写真を投稿しました。さらに、「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」とも述べていました。

この発言は当時、杉田議員が公職に就いていなかったため、議論の対象にはなりませんでした。しかし、昨年の8月に総務省政務官に起用された後、野党や世論から激しい批判を浴びることとなりました。

人権侵害救済への動き

当時、委員会に出席していた札幌アイヌ協会会員の多原良子氏は、今年の3月に札幌法務局に対し、人権侵害救済を要請しました。アイヌは、過去に北海道などに住んでいた原住民であり、多原氏は「侮辱だ」としながらも人権侵害を訴えました。また、在日同胞女性も大阪法務局に対して同様の要請を行っていました。

最近、多原氏と在日同胞女性は、それぞれの法務局から「人権侵害という結論を下し、杉田議員に注意を与えた」との知らせを受け取りました。多原氏は、「杉田議員の発言は差別であり、公人として許されないものです。ただし、法務省が人権侵害を認めたことは大きな一歩です」とコメントしました。

杉田議員の発言とその背景

一方、杉田議員は、安倍晋三元首相の推薦で政界入りした右翼寄りの人物として知られています。彼女は、「新しい歴史教科書をつくる会」で活動しており、さまざまな発言で物議をかもしてきました。例えば、「男女平等は絶対に実現し得ない。(女性は男性に守られなければならない存在で)日本に女性差別というものは存在しない」という発言や、「(同性愛者である)彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない。人として失格」という発言、そして「慰安婦問題などはなかった。韓国と中国はうそをついている」という発言があります。

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