ピアノ講師の「音符分からない」問題ー後遺症外来に患者が殺到

新型コロナワクチンの秋接種が始まりました。感染者数の発表がなくなった5類移行後も、感染拡大は続いています。しかし、注目すべきは新たな懸念事項、「コロナ後遺症」の増加です。

コロナ後遺症に懸念「ブレインフォグ」とは

新型コロナの患者数は5類に移行後、増加し続けています。この状況では、「コロナ後遺症」の増加が懸念されています。

東京都内のクリニックで開かれた秋接種の様子(20日)。新型コロナワクチンは、無料で受けられます。また、オミクロン株の一種である「XBB.1.5」系統にも効果が期待されています。

ピアノ講師の苦悩

50代の女性は、おととしの5月に新型コロナに感染しました。感染から2年以上経った今も、後遺症に悩まされています。彼女はピアノの講師をしていましたが、現在は休業中です。

「楽譜を見ることが難しいんです。全然、内容が理解できないんです」と彼女は話します。これは、後遺症の一つである「ブレインフォグ」と呼ばれる症状です。頭の中に霧が広がり、思考力や集中力が低下するのです。

「普段なら簡単に弾ける曲も、今では当たり前に弾けないんです。こんな風に音符が分からなくなるとは、コロナにかかる前は思いもしなかったですよ」と彼女は驚きを隠せません。

また、彼女は「ひどい倦怠感」にも悩まされています。家事をしているとすぐに息切れし、通院以外ではほとんど外出できません。しかし、こうした症状が「コロナ後遺症」として理解されることはまだまだ少ないのです。

「こんなに具合が悪いのに、ただの頭痛や吐き気だと思われてしまったこともあります。後遺症だと伝えても、相手に理解されないこともありますね」と彼女は嘆きます。

治療の一環として、頭痛などの症状に対処していますが、まだ回復の目処は立っていません。

「5類に移行した今、コロナ後遺症は忘れられた存在のような感じですね。このまま放置されてしまうのかと思うと、不安です」と彼女は心境を明かします。

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記事の出典元: https://news.yahoo.co.jp/articles/14941e4f9dc2c095b811bf975f66c9792bd69f23