地中海での難民船の沈没による死亡事故が「常態化」していることに、国際移住機関(IOM)の新事務局長であるエイミー・ポープ氏が懸念を示しました。2023年10月2日、ジュネーブで行われた記者会見にて、ポープ氏は各国政府との協力を呼びかけ、危機への対処に取り組む意向を表明しました。
地中海での難民船沈没事故死が「常態化」
地中海での難民船の沈没による死亡事故が頻発していることは深刻な問題です。ポープ氏は、この状況が「常態化」していることに懸念を抱いています。写真は、ポープ氏自身がジュネーブで行った記者会見の様子です。
IOMの新事務局長に就任したポープ氏
ポープ氏は、2023年10月1日に国際移住機関(IOM)の新事務局長に就任しました。彼女は国際的な移住問題についての経験を持ち、地中海での難民問題に取り組むことに熱心です。
地中海の難民問題に対する国際的な批判
最近、イタリアの閣僚や実業家のイーロン・マスク氏などが、ドイツが地中海の移民支援慈善団体を支援していることを非難しています。実際、地中海は2014年以来、2万2千人以上の難民が死亡または行方不明となる危険なルートとなっています。ドイツ外務省は自国の政策について擁護の立場を取りました。
ポープ氏のコメント
ポープ氏は、地中海での死亡事故が「ただの移動のコスト」として考えられることに関して深い懸念を抱いています。彼女は、「壊れそうなボートで地中海を渡り、亡くなってしまう人々を本当に止めたいのであれば、より包括的な対策が必要です」と述べました。また、彼女はマスク氏の発言には直接的なコメントを避けました。
ポープ氏は初の記者会見で、「移民が経済に実際に貢献しているという多くの証拠があります」と述べました。特に人口の高齢化や低出生率に悩む裕福な国々にとって、移民は重要な要素であることを指摘しました。
この問題に対して解決策を見つけるためには、各国政府が協力し、包括的な対策を取る必要があります。
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