埼玉県の「放置禁止」条例案が成立断念…「子どもだけの登下校まで」批判相次ぐ

埼玉県庁

埼玉県議団は、子どもを自宅や車などに放置する行為を「虐待」として禁止する埼玉県虐待禁止条例の改正案を提出しましたが、9月の定例会での成立を取りやめることを決定しました。改正案には「子どもだけの登下校まで禁じるのはおかしい」といった批判が相次ぎ、理解を得られないと判断したためです。

悲惨な事案が発端

放置や置き去りによる悲惨な事案が各地で起きたことを受けて、県議会最大会派の自民党は、来春施行を目指す改正案を提出しました。委員会を通過し、本会議で採決の予定でしたが、自民党は議長に撤回を要請する方針です。

子どもの放置や置き去りを禁止

改正案は、罰則規定はないものの、保護者や保育園職員などに対し、小学3年までの子どもの放置や置き去りを禁じる内容となっています。また、虐待を受けた児童の発見時などの通報を県民の義務としています。

ただし、自民党は禁止事項の説明で、「短時間でも子どもに留守番をさせる」「子どもだけで登下校させたり、公園で遊ばせたりする」といった内容が想定されると説明しています。これらは改正案には明記されていませんが、他の会派からは「多くの家庭が条例違反になりかねない」「子どもの預け先がない親を追い詰める」といった批判が相次いでいます。また、さいたま市PTA協議会なども改正案に反対するオンライン署名活動を始めていました。

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