藤井聡太竜王がわずか21歳で将棋界の歴史的偉業を達成しました。その偉業を阻んだ相手は、まさに最強でした。
大逆転の第3局
藤井竜王と永瀬拓矢九段の王座戦五番勝負の第3局(9月27日)は、藤井竜王が終盤で大逆転勝利を収めました。しかし、終局後の藤井竜王は負けたかのようにうなだれ、反省の言葉を口にしました。永瀬九段は、雁木(がんぎ)という形に組む意外性に富んだ作戦で藤井竜王を揺さぶりました。
唯一の練習パートナー
永瀬九段は藤井竜王の唯一の練習パートナーであり、月に3回ほど盤を挟んで共に研鑽しています。さらに関東の若手強豪らとも研究会をこなし、対局前も練習将棋を指すなど、非常に努力家です。永瀬九段が練り上げた戦略には藤井竜王も苦戦しましたが、彼の優れた読みと対応力で最後のタイトルを奪取しました。
将棋界のゲームチェンジャー
現役最年長の青野照市九段(70歳)は、藤井竜王をこう評価しています。「藤井竜王はデビューの頃から、読みの力に裏付けられた独自の将棋世界を持ち、瞬く間に頂点に駆け上がった。歴代トップ棋士を見渡しても、こういう人はいない」と。
藤井竜王の特異な棋風
藤井竜王の成長過程は他の棋士とは一線を画しています。彼はAI(人工知能)のおかげで効率的に勉強し、ミスをほとんどしないという特異な経験をしてきました。青野九段は「藤井さんは将棋界のゲームチェンジャーだと言える」と述べています。藤井竜王の棋風は、特別な作戦やかけひきよりも単純に最善手を探すことに徹するものです。
Source: 日本ニュース24時間