藤井聡太八冠は、将棋界初の偉業を達成してから一夜明けた12日、記者会見で「八冠を実現できたことにまだ実感が湧かないと正直に言えます」と語りました。ここでは、その熾烈な一戦を振り返ります。
将棋界史上に残る一局を振り返る
八冠制覇まであと1勝と迎えた11日の王座戦第四局。対戦相手は、ファンの間では「軍曹」とも呼ばれる永瀬王座でした。
対局の序盤では、永瀬王座の鋭い一手に藤井聡太は1時間以上も考慮を迫られ、持ち時間の差は3時間以上にもなりました。
藤井聡太：
（ちょっと苦しそうな感じにも見えますね）
厳しい局面にもかかわらず、ファンは心配そうに見守っていました。
ファン歴6年：
今日は心配です。勝利を信じて応援します。
将棋を習う小学5年生：
八冠になってほしいなと思っています。
この一局は将棋界にとっても世紀の一局でした。夜になると、大阪・高槻市にある将棋バー「ルゥク」にも将棋愛好家が集まり始めました。
バーに集まった人：
この展開は驚きですね。局面も序盤よりも切迫しており、一手の重みが非常に大きいです。
そんな中、終盤戦では両者の思いがぶつかり合う激しい展開となりました。永瀬王座の正確な指し回しに圧倒され、AIによる評価は「永瀬99％ vs 藤井1％」にまでなりました。
もうこれまでか…と思われる瞬間が訪れたとき。
解説者：
えっ？これはもう詰みってことですね。え？
永瀬王座の痛恨の一手により、形勢は一気に逆転しました。将棋バーでは…
バーに集まった人：
えっ！逆転したんですか？すごい！最初は藤井が90％だったけど、信じられない！
気づいた永瀬王座も冷静さを欠いていました。
将棋界を代表する二人が全力を尽くした一局。そして、ついに…
永瀬王座：
負けました。
「藤井八冠」が誕生しました。
ファン歴6年：
感無量ですね。解説会場で泣くなんて思いもしませんでした。
将棋を習う小学5年生：
最後まで諦めずに戦って、逆転してすごかったです。
歴史的な激闘から一夜明け
藤井八冠は会見で「8」のポーズを披露しました。勝利を収めた直後とは思えないほど謙虚な態度を保ちました。
藤井聡太八冠（21）：
このシリーズでは自分の実力がまだまだ必要だと感じることが多かったです。
ーー自分へのご褒美は？
藤井聡太八冠（21）：
勝った後のご褒美についてはあまり考えていません。今は王座戦をしっかり振り返り、前に進んでいきたいと思います。
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