日本人口学者、韓国で講演「不都合ないタブーを破ってこそ少子化解決」

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日本の少子化問題について、山田昌弘教授が新たな視点で指摘しました。彼は韓国で行われたセミナーに登壇し、少子化対策の失敗について言及しました。山田教授は、「収入が不安定な男性は結婚相手として選ばれにくい」という現状について、このタブーを破らなければ問題解決は難しいと主張しました。

日本の少子化問題

山田教授によると、日本の若者の結婚率は以前と比べて低下しており、特に収入の不安定な男性は結婚相手として選ばれにくい傾向にあります。この問題が30年間も続いており、少子化対策がなかなか成果を上げられていないと指摘されています。また、日本の合計特殊出生率も低下しており、これが少子化の背景にあります。

経済的安定と結婚の関係

山田教授は、未婚青年が経済的に安定することが重要だと主張しています。2021年の調査結果によると、男性と女性の約80%が結婚を希望しているという結果が出ています。結婚後の生活が良くなるかどうかが若者にとって重要であり、経済的に不安定な状況では結婚の意欲が低下するとされています。また、日本と違い、韓国では終身雇用制度がなく、若者が一生安定した職場に就けないという不安も少子化の要因とされています。

親の体面意識も少子化の原因

山田教授は、韓国や日本など東アジアの国々において、親の持つ体面意識も少子化の要因として指摘しています。親は自分の子供が苦労せずに育ってほしいと思っており、そのために結婚や子育てに対して厳しい見方をする傾向があると言われています。これが西洋式の少子化対策が日本で通用しなかった一因とされています。韓国も同様の状況であり、親の体面意識が少子化を引き起こしている可能性があります。

結論

日本のような少子化問題の先行きに懸念が広がるなか、山田教授は韓国に対して警鐘を鳴らしています。彼は「韓国はまだ少子化問題が進行していないため、今の時点で対策を講じることができる」と述べ、「ゴールデンタイム」を逃さないようにする必要があると訴えています。

ソースリンク: 日本ニュース24時間