親族の家での避難中、イスラエル軍の攻撃で家族を失った男性に託された新たな命

メッカちゃんの写真
パレスチナ自治区ラファの病院で保育器に入れられた娘のメッカちゃんを見つめるアイマン・アブシャマラさん(2023年10月23日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

イスラエル軍が攻撃したパレスチナ自治区ガザ地区で、アイマン・アブシャマラさん(34)は家族を失ったという悲劇に見舞われました。この攻撃で、3歳の息子のアダムちゃんと9歳の娘のシャムちゃんは、まさに彼らの誕生日の日に亡くなってしまったのです。

避難先の家も空爆

アブシャマラさんは、イスラエル軍の攻撃から逃れるために、ガザ市内から南部のラファに住む親族の家に避難していました。しかし、悲劇は彼らの避難先でも待ち受けていました。イスラエル軍によって、彼の妻と子どもたちだけでなく、親族の4人とその子どもたちも命を落としてしまったのです。

この越境攻撃では、イスラム組織ハマスによる報復のため、民間人を中心に1400人以上が犠牲になりました。一方、ガザ保健当局は、イスラエルの報復爆撃によって5000人以上の死者が出ており、その中には2000人以上の子どもが含まれていると発表しています。

新たな悲劇の中での奇跡

アブシャマラさんは、息子たちの誕生日になる10月21日に、彼らの命日であることを痛ましく思っています。「まず、息子たちの遺体が青い袋に入れられて運ばれてきた。シャムちゃんの遺体はすっかり焼けてしまっていた」とアブシャマラさんは声を詰まらせながら話しました。

また、彼の妻であるダリーンさんは亡くなる直前、妊娠していたことも判明しました。ダリーンさんは、妊娠9ヶ月目に差し掛かっていた女の子を身ごもっていました。夫婦は彼女をメッカと名付ける予定で、楽しみに待ち望んでいました。

しかし、ダリーンさんは洗濯物を干している最中に爆撃を受けてしまい、吹き飛ばされてしまったのです。アブシャマラさんは、給水が再開されたことを確認するために屋上に上がっている最中、妻の悲劇に気付いたそうです。「ダリーンさんが倒れている姿を見て分かったのは、はいていたズボンだけでした」と彼は明かしました。

この惨事の中で、アブシャマラさんはほんの一瞬、妻とおなかの子どもが一緒に死んでしまったと思いました。しかし、奇跡的に妻は生き残ったのです。

この記事の元のリンク: 誕生日は兄姉と母の命日、爆撃で家族失った男性に託された新たな命 ガザ

「日本ニュース24時間」の記事を読む: 日本ニュース24時間