「ダムが好き」とタクシーに乗った若い女性、到着しても高揚する気配なし…運転手に「死ぬために来た」と言い泣き出す

兵庫県警察本部

自殺を考えていた女性が、タクシーの運転手によって助けられたという感動のエピソードが兵庫県警福崎署から報告されました。

タクシー運転手の優しさに感謝状

兵庫県警福崎署は、若い女性の自殺未遂を未然に防ぎ、その功績をたたえるため、タクシー運転手の東野正宗さん(61歳)に感謝状を贈りました。東野さんは、女性を諭し、自殺の念を取り除いたことで、彼女の命を救ったのです。

女性客に自殺を思いとどまらせ、感謝状を贈られたタクシー運転手の東野さん

同署によると、事件は10月13日の夕方に起こりました。東野さんは西脇市のJR駅から女性を乗せ、近くのダムに向かって運転していました。

女性の様子に違和感

現地に到着した後、東野さんは女性の様子がおかしいと感じました。心配になった彼は、女性と一緒にダムの堤防を散策することにしました。やがて、女性が「駅に戻る」と言ったので、東野さんはタクシーに乗せて走り出しました。すると、女性は泣きながら「死ぬためにダムに来た」と言い出したのです。

優しい言葉で救いの手を差し伸べる

東野さんは冷静に対応し、女性に対して「(死んでしまったら)悲しむ人がいっぱいいるよ」と話しかけました。さらに、女性の家族やカウンセラーに連絡するために、彼女が教えてくれた情報を元に電話をかけました。その後、福崎署員が駆けつけて女性を保護しました。

感謝状の贈呈とたたえられる運転手

竹迫博樹署長から感謝状を受け取った東野さんは、「女性が『ダムが好き』と言っていたのに、到着しても高揚感がなかった」と当時を振り返りました。竹迫署長も、「機転を利かせて尊い命を救っていただいた」と東野さんの行動を称えました。

このような心温まるエピソードは、私たちに思いやりと優しさの大切さを教えてくれます。今回の事件は、東野さんの行動によって命が救われたことを示しています。自殺の念に囚われている人がいたら、ぜひ周りの人に声をかけることが大切です。

ソースリンク:日本ニュース24時間