「一緒に生まれ変わりたかった」 父と姉を刺殺したひきこもりの男 姉は最期に「ごめんね」と言った

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愛知県稲沢市で起きた悲劇に震えを覚えます。無職の27歳男性、髙橋智被告が2021年7月に自宅で父と姉を包丁で刺殺した事件です。名古屋地裁で行われた初公判では、智被告が起訴内容を認めました。事件の背後には、家族の関係性やひきこもり生活の苦悩があったようです。

凶行に至る背景には何があったのか?

智被告は、5人兄妹の4番目として生まれ育ちました。しかし、両親の関係は良くありませんでした。小学生の頃から両親の喧嘩に遭遇するたびに、智被告はクローゼットに身を隠す生活を送っていました。中学卒業の頃に両親は離婚し、智被告は2〜3か月ごとに父親と母親の家を行き来する生活を送ることになりました。

高校を中退した智被告は、当時交際相手がいた静岡県に移り住み、ファストフード店で働いていましたが、仕事にもうまく馴染めず辞めてしまいました。その後、焼き肉店で働いたものの、人間関係のトラブルが続きわずか2か月で退職してしまいました。

事件の4か月前、家族は実家を建て替えることになり市営団地に引っ越しました。智被告もこの家に居候することになりますが、彼はアルバイトをせず家事もしない日々を送っていました。深夜には通話しながらゲームに興じる生活を送っていたことから、父親の輝男さんからしばしば叱責されていましたが、改善することなく関係は次第に悪化していきました。

父と姉の最期の言葉に胸が痛む

事件当日、智被告は父と姉を包丁で刺殺しました。裁判で智被告は、「一緒に死んで生まれ変わりたかった」と語ったとされています。この言葉は、ひきこもりの孤独感や絶望感が垣間見えるものです。智被告の姉は最期に「ごめんね」と言ったと伝えられており、事件の悲劇を改めて思い知らされます。

この事件は、私たちに多くの問いを投げかけます。ひきこもりという社会問題に対してどのような支援が必要なのか、家族の関係性が犯罪にどのような影響を及ぼすのか、など様々な視点から考えさせられます。このような悲劇を二度と繰り返さないためにも、私たちは真剣に向き合っていく必要があります。

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