ウクライナメディアの取材に応じたエストニア軍諜報機関のアンツ・キヴィセルグ大佐が、現在の状況下でウクライナが占領地を回復しロシア軍を追い出すことは困難であると述べました。彼はさらに、ロシアの砲弾生産量が侵攻前と同水準の150万発であることも指摘しました。
残念な状況が続くウクライナ
エストニア軍諜報機関のアンツ・キヴィセルグ大佐によると、ウクライナ軍がクリミアを解放しロシア軍を追い出すことは、現状では非常に困難だと言われています。ロシアは防衛ラインを構築し、一部の地域で航空優位を確保しているため、ウクライナにとっては厳しい状況が続いていると言えるでしょう。
攻勢を成功させるための必要条件
ウクライナ軍の攻勢を成功させるためには、大砲や弾薬だけでなく、攻撃機や制空権、精密誘導兵器など、さまざまな要素が必要です。ウクライナ軍は浸透作戦に長けており、ロシア軍の背後に回り込んで兵站に圧力をかけることで、効果的な戦術を展開しています。
ロシアの戦略は?
ロシアはルハンシク州やドネツク州を目指しているのか、あるいは行政境界線を越えるつもりなのか、その戦略は明確ではありません。ただし、ロシアは戦力をルハンシク州とドネツク州に集中させており、ウクライナにとっては厳しい冬になることは間違いありません。実際に、ロシアは電力を奪うためにインフラ攻撃を継続するでしょう。
ロシアの戦力と砲弾生産について
ロシアは侵攻前には戦車9,000両と装甲兵員輸送車3万6,000両を保有していました。しかし、現在はその一部が時代遅れとなり、戦車は3,000両、装甲兵員輸送車は1万2,000両にまで減少しています。それでも依然として膨大な数であり、安心することはできません。さらに、ロシアは月に150万発の砲弾を生産しており、その生産量は増加する可能性があります。
反攻作戦が行き詰まりつつある?
ウクライナのアンツ・キヴィセルグ大佐が述べたように、ウクライナ軍が占領地からロシア軍を追い出すことは困難であるという認識が西側諸国に広がっています。ドイツ軍のクリスチャン・フロイディング少将も、ウクライナ軍の攻勢が勢いを失っていると指摘しました。ゼレンスキー大統領は対称的な意見を述べていますが、米国の主要メディアは政権と軍の不和を危惧しているようです。
この記事のアイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС Уクラїни