阪神タイガース、甲子園で五感を駆使して日本一を味わう!ワゴン販売はないけど、新幹線車内で祝杯を!

阪神の岡田彰布監督

ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!

東京に住んでいる私は「阪神ファン」だと公言してきました。安全保障環境が動くこの時期でも、クライマックスシリーズから日本シリーズに進む阪神タイガースの動向には目を奪われていました。特に、阪神対オリックス・バファローズの日本シリーズが決まり、「関西ダービー」が再び脚光を浴びると、内心では興奮が収まらないのです。

「何とかして試合を見に行きたい!甲子園で応援したい!でも、甲子園の試合は火・水・木の3連戦で、翌朝は朝6時からの生放送があるし…」

関東のパ・リーグ球団が日本シリーズに進出してくれれば、こんなに悩むことはなかったのに、と心の中でつぶやいたりもしました。

でも言霊ってあるのかしら?「阪神、阪神」とずっと言っていた私に、ある人から「明日のチケットあるんだけど、行く?」と天啓のような言葉が届いたのです!水曜日の生放送が終わった後、新幹線に乗り、聖地・甲子園へ向かうことにしました。

ただ、翌朝の生放送を動かすわけにはいかないので、当日中に帰京する必要があります。いつまで甲子園にいられるのか…ハラハラしながら試合を観戦しました。

試合は阪神の才木とオリックスの山崎福の先発で始まりました。初回、森下のタイムリーで阪神が先制。しかし、すぐさま紅林のタイムリーでオリックスが同点に追いつきました。さらに、近本のタイムリーで阪神が再びリードすると、シーソーゲームのような展開が続きました。見応えのあるゲームに、スタンドからは大きな歓声が響き渡ります。浜風が身体を爽やかに冷やしてくれます。

「ああ、私は甲子園で日本シリーズを見ているんだ」

五感で味わう贅沢な時間でしたが、試合が進むのは遅いもの…心はシンデレラのように急ぎ足。試合終了の鐘は深夜の0時ではなく、甲子園駅発の阪神電車です。

ちょうどオリックスのラッキーセブンが始まりました。阪神が3-1でリードしている最中です。思い残すことがないように、スタンドを後にしましたが、大阪・梅田駅に着いた時に宗のタイムリーにより同点に追いつかれたとの速報を知りました。

その後、大山のタイムリーにより阪神がサヨナラ勝ち!2勝2敗に追いつきました。しかし、その瞬間気づいたのは、三河安城駅を通過する新幹線の車内でした。祝杯をあげようと思いましたが、ワゴン販売は来てくれませんでした。

その日は11月1日。車内販売は前日で終了していたのです…私の運はどうなっているのでしょうか。

ただ、阪神はその試合から連勝し、日本一の高みに上り詰めました。サヨナラを見逃したことも、一生の思い出となりました。

飯田浩司について

飯田浩司(いいだ・こうじ)は1981年、神奈川県生まれです。2004年、横浜国立大学を卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社しました。政治・経済から国際問題まで、幅広いジャンルの取材を行っています。現在は、「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月曜日から金曜日の朝6時から8時まで)を担当しています。野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機の鑑賞、競馬、読書などが趣味です。

参照リンク: 日本ニュース24時間