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南シナ海における領有権争いが再び熱を帯びています。フィリピン政府は、中国海警局の艦船がフィリピン船に放水砲を発射したとして、中国の威圧的で危険な行動を非難する声明を発表しました。
南シナ海の領有権対立がエスカレート
フィリピン国家安全保障会議によると、10日に南シナ海のアユンギン礁付近で中国海警局の艦船がフィリピンの補給船に対し放水砲を発射し、妨害行為や危険な操縦を行ったと発表されました。
フィリピンの補給船は、海軍が実効支配の拠点として座礁させた軍艦に物資を届ける任務を遂行していました。フィリピン側は、「中国の威圧的で危険な行動を再び非難する」としながらも、「平和的な対話を求めているはずの中国の誠意を疑わせるものだ」と指摘しています。
中国とフィリピンは南シナ海を巡り、領有権を争っており、今年8月にも中国艦船がフィリピン船に放水するなどの事件が起きました。先月には両国の船が衝突する事態も発生し、対立が一段とエスカレートしています。
中国側の反論
一方、中国海警局は、コメントを発表しています。その中で中国は、「フィリピンの小型輸送船など5隻が中国政府の許可なく侵入した」と主張しており、「中国は南沙諸島とその周辺海域に紛れもない主権を有しており、フィリピン側の行為は中国の領土主権を侵害するものだ」と非難しています。また、「引き続き法に則って権利保護と活動を行い、国家主権と海洋権益を断固として守る」とも述べています。
まとめ
フィリピンと中国の間で続く南シナ海の領有権争いが、再び顕在化しました。中国の威圧的な行動にフィリピン側が非難の声明を出したことで、対立は一層深まっています。今後もどのような展開が続くのか、注目が集まっています。