【衝撃】宝塚歌劇団員の急死、ハラスメントと過労によるものか

はじめに

宝塚歌劇団の宙組に所属していた女性俳優(当時25歳)が、過酷な労働環境と上級生からのハラスメントにより心身の健康を損ない、急死したという問題が明るみに出ました。遺族側の代理人弁護士は、事実関係の公表や責任の認定、謝罪を求めています。宝塚歌劇団や阪急電鉄はどのような対応をするのでしょうか。

宝塚歌劇団の俳優
宝塚歌劇団の俳優が持つ「生徒手帳」を見せて、遺族の思いなどを語る代理人弁護士=10日午後、東京都内

過労死とハラスメントの主張

女性俳優は宝塚歌劇団入団7年目で、新人公演の責任者として下級生を指導するリーダーの役割を務めていました。しかし、劇団の研究科7年以下の劇団員でありながら、1カ月間の総労働時間は400時間を超え、時間外労働は国の基準を上回る277時間にも及んでいたことが明らかになりました。8月16日から9月29日の間にはわずか6日間の休日しかなく、休日も準備に追われていたとされています。

さらに、女性は上級生からのハラスメントにも苦しんでいました。稽古中には複数の上級生から呼び出され、「下級生の失敗は全てあなたのせいだ」「マインドが足りない」といった罵声を浴びせられたとされています。過剰な縦の関係が背景にあったと指摘されています。

遺族の訴え

遺族はコメントを発表し、「娘が何度も何度も真実を訴え、助けを求めたにもかかわらず、劇団は無視し、捏造隠蔽を繰り返した」と訴えています。このような過酷な環境で働かされ、心身の健康を害し、最終的に自死に至った女性の悲劇は、大きな問題として取り上げられています。

調査チームの設置と真摯な対応

宝塚歌劇団は外部の弁護士による調査チームを設置し、団員への聞き取りを行っています。遺族の弁護士の記者会見を受け、同歌劇団の広報担当者は「重大に受け止めており、ご遺族には誠実に対応したい」と話し、調査チームの報告を待ち、真摯に対応する考えを示しました。

このような過労やハラスメントによる悲劇は、ただの個別の事例ではなく、社会問題として深く考える必要があります。劇団や上級生による適切な指導やサポートが求められるとともに、労働環境の改善が急務です。

この問題が、他の劇団や職場においても広く議論され、過労やハラスメントの撲滅につながることを願います。

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