【速報】宝塚歌劇団の団員の急死に関する遺族のコメント公開 劇団は「捏造隠滅」とも

宝塚歌劇団の団員の急死に関する遺族のコメント

2023年9月、宝塚歌劇団の25歳の団員の女性が急死した問題で、女性の遺族の代理人弁護士が10日東京都内で会見し、遺族のコメントを発表しました。

宝塚歌劇団による遺族への不信感

遺族はコメントの中で、娘が亡くなったこと、特に宙組に配属されたことが原因であると主張しています。さらに、上級生による「指導などという言葉では言い逃れできないパワハラ」と「常軌を逸した長時間労働」が娘を極度の疲労状態に追い込み、その間劇団は責任を認めずに隠蔽を繰り返したと指摘し、謝罪を求めました。

また、宝塚歌劇団については「劇団は、娘が何度も真実を訴え、助けを求めたにもかかわらず、それを無視し捏造隠蔽を繰り返しました。」として、不信感を露わにしています。

以下は、遺族のコメントの全文です。

遺族の訴え

「娘の笑顔が大好きでした。

その笑顔に私たちは癒され、励まされ、幸せをもらってきました。

けれど、その笑顔は日に日に無くなっていき、あの日、変わり果てた姿となり二度と見ることが出来なくなってしまいました。くりくり動く大きな瞳も、柔らかい頬も、いとおしい声も、何もかも私たちから奪われてしまいました。

『どんな辛いことがあっても舞台に立っている時は忘れられる』と娘は言っていました。けれど、それを上回る辛さは、忘れられる量をはるかに超えていました。宝塚歌劇団に入ったこと、何より、宙組に配属されたことがこの結果を招いたのです。

本当なら、今年の夏に退団する予定でしたが、突然の同期2名の退団の意向を知り、新人公演の長としての責任感から、来春に延期せざるを得なくなりました。それは、娘自身の為ではなく、自分が辞めたら1人になってしまう同期の為、そして下級生の為でした。

あの時『自分のことだけを考えなさい』と強く言って辞めさせるべきでした。

なぜそう言ってやらなかったのか、どれだけ後悔してもしきれません。

大劇場公演のお稽古が始まった8月半ば以降、娘の笑顔は日ごとに減って辛く苦しそうな表情に変わっていきました。それは、新人公演の責任者として押し付けられた膨大な仕事量により睡眠時間も取れず、その上、日に日に指導などという言葉は当てはまらない、強烈なパワハラを上級生から受けていたからです。その時の娘の疲れ果てた姿が脳裏から離れません。傍にいたのにもかかわらず、切羽詰まっていた娘を救えなかったというやりきれない思いに苛まれて続けています。

劇団は、娘が何度も何度も真実を訴え、助けを求めたにもかかわらず、それを無視し捏造隠蔽を繰り返しました。

心身共に疲れ果てた様子の娘に何度も『そんな所へ行かなくていい、もう辞めたらいい』と止めましたが、娘は『そんなことをしたら上級生に何を言われるか、何をされるかわからない、そんなことをしたらもう怖くて劇団には一生行けない』と涙を流しながら必死に訴えてきました。

25歳の若さで、生きる道を閉ざされ、奪われてしまった娘の苦しみ、そして、あの日どんな思いで劇団を後にしたのかと考えると、胸が張り裂けそうです。私たちは、声を上げる事も出来ず、ひたすら耐え、堪え、頑張り続けてきた娘に代わって、常軌を逸した長時間労働により、娘を極度の疲労状態におきながら、これを見て見ぬふりをしてきた劇団が、その責任を認め謝罪すること、そして指導などという言葉では言い逃れ出来ないパワハラを行った上級生が、その責任を認め謝罪することを求めます。」

この問題をめぐっては、宝塚歌劇団側が10月、事実関係や原因を把握するため、外部の弁護士による調査チームを立ち上げた他、宙組の10月の公演を取りやめていました。

参照リンク:日本ニュース24時間