欧州のEV普及、2024年に停滞へ…兆候はすでにある

欧州のEV普及

最新のデータによると、欧州連合(EU)27カ国における新車販売台数は2023年1-9月期において、前年同期比16.9%増の794万台となりました。半導体の供給制約が緩和されたことなどから、新車市場自体は好調な回復を遂げています。この数値から2023年全体の新車販売台数が1000万台を超える見込みとなっています。

動力源別の新車販売台数を見ると、ガソリン車が288万台で最も多く、全体の36.2%を占めました。ハイブリッド車(HV)が25.2%で続き、ディーゼル車が14.1%、EVが14%となりました。特にEVの新車登録台数は111万台で、前年同期比55.2%増加し、好調な成績を収めています。

すでにEU27カ国におけるEV市場規模は年間150万台にまで拡大し、ディーゼル車市場をしのぐ勢いを見せています。ハイブリッド車も前年同期比28.8%増の200万台となり、順調な成長を遂げています。自動車メーカー各社が排ガス規制の強化を受け、ハイブリッド車の販売を強化したことが主な要因となっています。年間実績では270万台に達する見込みです。

しかし、ヨーロッパの自動車メーカー各社はEV市場に対して慎重な姿勢を見せています。たとえば、ドイツ最大手の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン(VW)は、中東欧でのバッテリーメガファクトリー建設の延期を決定しました。

元々VWは2030年までにヨーロッパに6カ所のメガファクトリーを建設する計画を立て、そのうちの1カ所を中東欧に設ける予定でした。しかし、ヨーロッパ内でのEV需要が予想よりも低調だったため、VWは中東欧でのメガファクトリー建設計画を延期することを決めたようです。

まとめ

欧州のEV市場は健全な成長を続けていますが、自動車メーカー各社は将来に向けて慎重な姿勢を持っています。EVの普及が停滞する可能性があるため、市場の動向に注目が集まっています。

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