チリの著名歌手であり、故ビクトル・ハラの妻であるジョーン・ハラさんが12日に96歳で亡くなりました。チリのメディアによると、彼女は左派系歌手であり、軍事クーデター直後のビクトルの死後も、その遺志を継いで人権侵害を訴え続けました。
華麗なるバレエの道へ
ジョーン・ハラさんは、イギリスのロンドンで生まれました。彼女はダンサーとして才能を開花させ、1950年代半ばにチリへ渡り、バレエ団で活動しました。また、彼女はチリ大学の舞踊学校で指導するなど、舞踏家としても著名でした。
ビクトルとの出会い
ジョーン・ハラさんはビクトル・ハラとの出会いを通じて、音楽の道に進むこととなりました。彼らは結婚し、大変な困難を共に乗り越えました。しかし、1973年に起きたピノチェト陸軍司令官らによる軍事クーデターで、ビクトルは殺害されてしまいます。ジョーン・ハラさんはその後、イギリスに亡命しましたが、80年代にチリへ帰国し、新たな国籍を取得しました。
人権侵害を訴え続ける
ビクトル・ハラの死後、ジョーン・ハラさんは彼の遺志を継いで、軍事政権下のチリにおける人権侵害を告発し続けました。彼女はさまざまな場所で講演を行い、彼女の声は多くの人々に届きました。
「日本のうたごえ全国協議会」によれば、ジョーン・ハラさんは1976年に訪日し、チリの音楽グループと共に日本各地で講演を行ったとのことです。
ジョーン・ハラさんの死は、音楽界に大きな喪失感を与えるでしょう。彼女の人権活動や音楽の才能は、多くの人々に感銘を与えました。彼女の功績と遺産は、私たちの心に永遠に刻まれることでしょう。
【出典リンク】
日本ニュース24時間
【参考記事】
チリのジョーン・ハラさん死去 著名歌手ビクトル・ハラの妻