艦首が台形から四角形に 「空母化」した護衛艦かが 初の試験航海

護衛艦かが

改修後、試験航海する護衛艦かが(基準排水量1万9950トン)が、戦闘機の発着艦を可能にするための第1次改修を終え、ついに試験航海に出ました。この改修により、艦首の形状が四角形に変わり、甲板上には発着艦用の標識も設置され、ついに「空母化」された姿を初めて見せました。

試験航海の開始

改修後、試験航海する護衛艦かが

護衛艦かがは、山口県沖で行われた試験航海の準備を整えました。かがは海自呉基地を出港し、日本近海で性能試験を行いました。かがは2017年に就役し、全長248メートル、全幅38メートルで、海自最大の「いずも型」護衛艦の2番艦です。

「空母化」への取り組み

政府は2018年末に、いずも型護衛艦の甲板で戦闘機を運用できるよう改修する「空母化」を決定しました。さらに、短距離での離陸と垂直着陸が可能な戦闘機(STOVL機)として、最新鋭ステルス戦闘機F35Bの導入も決められました。F35Bは2024年度以降に配備される予定です。

改修の詳細

護衛艦かがの改修は2021年度末から始まりました。F35Bの滑走距離を確保し、乱気流を抑えるため、艦首が台形だった飛行甲板の形状が四角形に変更されました。また、着艦時に備えて甲板の一部の区画が耐熱強化され、発艦の際の目印となる標識も設置されました。その結果、米海軍のアメリカ級強襲揚陸艦に似た外観になりました。

第2次改修への展望

1番艦のいずもは、耐熱強化や標識の塗装などの第1次改修を終えており、2024年度以降に艦首の形状を変更するなどの第2次改修に入る予定です。

この試験航海により、護衛艦かががいかに「空母化」に向けて進んでいるかが明らかになりました。これからも海上自衛隊の技術の進化に注目です。

日本ニュース24時間