「金大中大統領の誕生を祝福します」- 7割の賛成世論に揺れる韓国の死刑

韓国の死刑

2023年3月、キリスト教関係者が死刑廃止を求める記者会見を開催した。(写真:共同)

軍事独裁政権と民主化運動の経験から、死刑は韓国社会において政治的に敏感な問題として扱われてきました。では、韓国の世論はどのように反応しているのでしょうか?後半では、韓国の死刑制度に対する世論や関係者の声について考えてみましょう。(共同通信=佐藤大介)

死刑賛成の意見が増加

長年にわたり、韓国の死刑廃止運動を主導してきたのは宗教界です。1989年に設立された死刑廃止運動協議会は、カトリックやプロテスタント、仏教などの宗教関係者が主導しています。

カトリック人権委員会の張藝浄(チャン・イェジョン)常任活動家は、「冤罪の人が死刑になる可能性があるのは、軍事独裁政権時代に証明されています。野蛮で非人道的な死刑制度は、即座に廃止されるべきです」と話します。しかし、このような意見は多数派ではありません。

2018年に行われた韓国の国家人権委員会の世論調査によると、死刑制度について「必ず維持すべき」が19.9%、「維持されるべきであるが、死刑判決や執行には慎重を期すべき」が59.8%となり、賛成意見が79.7%を占めています。一方、反対意見は「すぐに廃止すべき」が4.4%、「いつかは廃止しなくてはならない」が15.9%で、合計が20.3%と大きな開きがあります。

死刑に反対する声

この調査結果と、日本政府が行った2019年の世論調査結果が重なります。日本の世論調査では、約80%の人々が「死刑もやむを得ない」と回答しました。韓国は死刑執行が25年行われておらず、「事実上の死刑廃止国」とされていますが、死刑に対する世論は、死刑執行を続ける日本と大きく変わっていないと言えるでしょう。

また、死刑制度を支持し、2022年6月には「死刑を執行せよ!」というタイトルの著書を出版している弁護士の金泰洙(キム・テス)さんは、「凶悪犯罪を防ぐためには、死刑が必要とされていることは明らかです」と力説しています。

この記事は日本ニュース24時間から提供されました。