「幽霊まで?」岸田首相のホテル泊に広がる憶測

幽霊が出ると噂されてきた公邸

岸田文雄首相が23日夜に公邸を離れ、近くのホテルに宿泊したというニュースが波紋を広げています。詳細な理由は明らかにされていませんが、公邸が昭和初期に建造されたことから、突発的な施設の不具合や水漏れ、暖房設備の故障などのトラブルが考えられます。さらに、SNS上では「幽霊説」まで登場しているようです。

突然のホテル泊宣言

23日の午後、首相は皇居で新嘗祭神嘉殿の儀式に参列しました。そして午後8時に公邸に戻ったのですが、異変が起きたのは午後9時38分です。首相が乗った車列が公邸を出発し、近くのホテルに向かったのです。首相周辺は「公邸の設備に不具合が生じた。これ以上の具体的な理由は安全上言えない」と説明しています。

公邸の歴史と“幽霊”の噂

公邸は官邸の隣にあり、首相が日常生活を送る場所となっています。鉄筋コンクリートで造られた2階建ての建物で、延べ面積は約5,200平方メートルにもなります。

公邸への居住は首相自身の意思に委ねられており、安倍晋三氏は東京・富ヶ谷の私邸、菅義偉氏は赤坂の議員宿舎から官邸に通勤していました。岸田首相は令和3年の就任後、赤坂の議員宿舎から公邸に移り、新型コロナウイルス感染時も公邸からテレワークで業務に当たっていました。

しかし、公邸は古い建物であり、もともとは昭和4年に建造された旧官邸です。小泉純一郎内閣時代の平成17年から公邸として使用されるようになりましたが、使い勝手の悪さはしばしば指摘されてきました。

幽霊の噂は、旧官邸時代に起きた2つの事件に由来しています。昭和7年の「5・15事件」では犬養毅首相が、11年の「2・26事件」では岡田啓介首相の秘書官で義弟の松尾伝蔵氏が犠牲になりました。

また、森喜朗氏は首相在任時、就寝中に軍靴の足音が近づいてドアの前で止まるという現象を体験したと語っています。一方で安倍氏は幽霊の噂話を「都市伝説だ」と一蹴していました。

公邸での水漏れや暖房の故障、幽霊までの噂については、首相周辺が詳細を明らかにしていません。ただし、公邸の古さや過去の事件からくる噂に対しては、様々な憶測が広がっているようです。

参照リンク: 日本ニュース24時間