マレーシア中部ゲリクの幹線道路上で26日夜、野生のゾウの子に衝突した車が、一緒にいたゾウの群れに踏みつけられて損傷したと、地元の当局が発表しています。
この事故が起きたのは、北西部のペナン島から北東部トレンガヌ州に向かっていた車が、霧雨の中で左カーブを曲がろうとしていた時でした。その時に車は、群れと一緒に路上を歩いていた子ゾウと衝突してしまい、子ゾウは地面に倒れました。
残念なことに、この様子を見ていたほかの5頭のゾウが一気に襲いかかりました。しかし、子ゾウは再び立ち上がり、群れはその後歩き去ったそうです。
公開された現場写真を見ると、車の前部と側面のドアが激しく損傷し、すべての窓が割れているのが分かります。
一家がこの車に乗っていたかどうかはまだ分かりませんが、幸いなことに警察への報告によれば、死者や重傷者は出ていないとのことです。また、子ゾウの具体的なけがの状況についてもまだ詳細は発表されていません。
自然保護活動家たちによると、マレーシアでは最近、急速な道路開発による森林破壊が進み、生息地を失ったゾウたちがえさを求めて路上をさまよっているそうです。
実際、2017年には幹線道路の路肩で、車にはねられたと思われる子ゾウの死体が見つかったこともあります。
さらに、20年にも同じ道路で、複数の車にクラクションを鳴らされてパニックを起こし、1台の車を踏みつけたゾウの例もあるのです。
このような事故はゾウたちにとっても人々にとっても大変危険なものです。今回の事故を受けて、道路開発と野生動物の保護のバランスを考え直す必要があると感じますね。
ソースリンク:日本ニュース24時間