プーチン大統領がロシアの核実験再開を指示、国際的に核拡散防止体制が危機に

image

ロシアのプーチン大統領が、包括的核実験禁止条約(CTBT)からの撤回に署名し、国際的な核軍縮の求めに反して核実験に踏み切る可能性が浮上しています。ウクライナ侵攻を巡る西側との対立が深まる中、この動きによって核拡散防止体制が危機に直面しています。

プーチン大統領の強硬発言、核実験への懸念が高まる

image

プーチン大統領は、米国の核兵器について「核弾頭の性能を保証する期限が切れつつあることを知っているし、新たな核兵器開発が行われ、核実験の可能性を検討していることも分かっている」と述べ、国防省と国営原子力企業ロスアトムに対し、「核実験の準備を万全とする」よう命じました。これによって、米政権が開発計画を明らかにした新型核弾頭「W93」などの核兵器の実験が再開される可能性が浮上しています。

さらに、外務省のザハロワ報道局長は、米国の核実験場での実験準備を進める様子について非難しました。これによって、ロシアでは米国の核実験再開に対する警戒感が高まっていました。

image

また、プーチン大統領の命を受けたショイグ国防相とロスアトムのリハチョフ社長が、かつて核実験が行われた北極圏のノバヤゼムリャ島実験場を視察するなど、核実験に関する動きが進んでいることも明らかになりました。

核実験再開の可能性が浮上し、国際的な危機に

このような動きに対して、国営テレビRTのマルガリータ・シモニャン編集長は、核実験を行い、ウクライナ支援を続ける西側に「核の最後通告を突き付けるべき」と発言しました。プーチン大統領報道官は、この発言を否定しましたが、プーチン大統領自身は核実験再開について言及し、「核実験を再開すべきだとの声は聞いている。今、再開すべきかどうか話す用意はないが、ロシアは米国に対し『鏡』のように対応する」と述べました。彼はまた、CTBTの批准撤回の権限は議会にあるとも述べ、議会での対応を促しています。

これによって、国際的な核拡散防止体制が揺らぎ、世界は核兵器による脅威に直面する可能性が高まっています。

記事のソースリンク: 日本ニュース24時間