公園に設置の「SL車輪」公開できないまま…町への寄贈の経緯巡り、元所有者の遺族が異議

公園内に設置された蒸気機関車(SL)の車輪が、公開できないままの状態が続いています。このSL車輪は大分県玖珠町が建設会社から寄贈を受けたものであり、元所有者の遺族が町の説明に異議を唱えています。

車輪の経緯

この車輪は1919年に製造され、九州各地で活躍したSL28627号機の第3動輪(直径1・6メートル)です。かつてこのSLの車輪は、町内で料理店を営んでいた桑野要さんが所有しており、店の外に飾られていました。しかし、店が道路の拡張工事により撤去されることとなり、建設会社が2010年3月に撤去しました。

町側は、当初車輪は「機関庫保存会」に譲り受けられる予定だったと説明していましたが、実際には建設会社の所有物置き場に置かれていたそうです。

公開できないまま

今年の10月、町は公園内に展示スペースを設け、建設会社から寄贈を受けたと主張する車輪を設置しました。しかし、遺族は報道を通じてこのことを知り、元所有者である桑野要さんが無視されていることに強い違和感を抱いています。遺族は町に公開質問状を提出し、現時点での所有権の在りかを尋ねました。

町側の反応

町商工観光政策課の藤井正盛課長は、「町に寄贈されたのは建設会社であり、実際に所有していたのも建設会社です。どういった経緯でこのような状況になったのかは分かりません。現時点での所有権は町にあります」と話しています。なお、町は今週中にも質問状に回答する予定とのことです。

このSL車輪は、遺族にとって父の形見のような存在であり、町に対する不信感も抱いています。遺族は現在、車輪を引き取りたいと考えているそうです。

この記事は日本ニュース24時間の提供です。

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