上級生がヘアアイロンで額をやけどさせる…宝塚歌劇団員の遺族が意見書を提出

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女性が母親とのLINEでやけどの画像を送信した日の写真。

宝塚歌劇団の宙組に所属していた25歳の女性が亡くなった事件で、遺族側の代理人である川人博弁護士が7日、意見書を提出しました。川人弁護士によれば、複数の上級生によるパワーハラスメントが最低でも15件発生し、女性がヘアアイロンでやけどを負った写真などが公表されました。川人弁護士は歌劇団の調査報告書を批判し、「パワーハラスメントを認め、謝罪してほしい」と訴えました。

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女性が母親に送ったLINEのスクリーンショット(今年9月)

女性は9月30日に亡くなっていることが判明しました。歌劇団が公表した調査報告書では、パワーハラスメントの事実を認めていませんでした。

川人弁護士らは7日、東京で記者会見を行いました。意見書は5日付で、歌劇団や阪急電鉄、阪急阪神ホールディングス(HD)に提出されました。

意見書によれば、女性は2021年8月14日に上級生によってヘアアイロンで額にやけどを負ったとされています。その日のLINEには「やけどさされた」「ちゃいろになってる」「わざとな気がする」といったメッセージが残されていました。また、約1か月半後に撮影された女性の額には黒い痕が残っている写真も示されました。

女性の母親は、歌劇団の調査チームの聞き取りに対し、「3センチも皮膚がめくれ上がっている状態だった」と証言しました。しかし、調査報告書では「痕には残らない程度のやけどだった。故意とは判断できない」とされています。

また、週刊文春が今年2月にやけどについていじめの疑いとして報道した後、女性は上級生4人に呼び出され、故意ではなかったと認めるよう迫られたと主張されています。

遺族側は「故意でなくても、やけどを負わせた後に真摯に謝罪を行っておらず、重大なハラスメント行為だ」と主張しています。意見書では複数の暴言や叱責があったとも指摘されています。今年9月上旬には、女性が公演のミスに関して上級生から叱責を受けました。その直後、彼女は母親にLINEで「ごめんなやめたいやめたいいって」「今まで支えてくれてありがとう」と送っていました。

その後も連日、上級生から「下級生の失敗はすべてあなたのせいだ」「マインドが足りない」といった暴言を受けたと訴えられました。彼女はこれらの行為がすべてパワーハラスメントであると主張しています。

元記事のリンク:日本ニュース24時間