ウクライナ元国会議員がロシアで殺害される ウクライナ侵攻支持の元議員が犯罪の末路に

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ウクライナの元国会議員で、ロシアのウクライナ侵攻を支持し国家反逆罪などに問われたイリヤ・キワ氏(46)が、ロシアでウクライナ保安局(SBU)によって暗殺されました。ウクライナの捜査当局筋がBBCに語ったところによると、「この犯罪者は小火器で始末された」とのことです。

キワ氏の遺体はロシアの首都モスクワの郊外で見つかりました。キワ氏はロシアによるウクライナ占領を公に呼びかけた罪で欠席裁判で14年の禁錮刑となりました。すでにウクライナからロシアへ逃れていたキワ氏は、ロシア国営テレビのプロパガンダ番組に頻繁に出演しており、政治亡命を考えていたと報じられています。

ウクライナの捜査筋によれば、キワ氏の暗殺にはウクライナ保安局(SBU)が関与していたとの報道もあります。ウクライナ国防省情報総局のアンドリイ・ユソフ報道官は、その報道内容をウクライナのテレビ局に認めました。「キワ氏は確かに、もう存在しない。ウクライナを裏切ったほかの者たちや、プーチン政権の操り人形も、同じ目に遭うはずだ」と述べています。

一方、ウクライナ東部のルハンスク州では、ロシアの後援を受ける政治家オレグ・ポポフ氏が自動車爆弾によって死亡したと地元当局が発表しました。ルハンスク州はロシア占領下にあり、この攻撃についてウクライナはコメントしていません。

ウクライナの捜査当局は、ウクライナ国内だけでなくロシア占領地域でも重要な標的への作戦を数多く成功させたと主張しています。これまでに、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミア半島とのつながりを持つロシアが設置した橋が標的にされ、大きな損害を受けています。また先週には、中国国境に近いロシア極東のバイカル・アムール鉄道のトンネルや橋が爆破されたとSBUが発表しています。

この事件について、ウクライナとロシアの関係は一層緊迫しています。今後の展開に注目が集まります。

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