ロシア軍が北朝鮮から調達した砲弾の品質問題により、戦線で困難を抱えているとの外信報道が広まっています。この報道については、専門家の間でも意見が分かれています。北朝鮮製砲弾の不良率がウクライナ戦争の戦況だけでなく、北朝鮮とロシアの関係にどのような影響を与えるのか、注目されています。
ウクライナの軍事メディア「ディフェンスエクスプレス」は、ロシア軍が北朝鮮製の152ミリ砲弾5個を分解して分析した写真を公開しました。その結果、砲身内部からは、銅粉末を除去するために必要な電線などの部品が脱落していることが分かりました。また、充填された火薬の色もばらつきがあり、燃焼レベルが一定しないと分析されています。
一方、予想された状況として、「北朝鮮が撃った砲弾の正常弾着率は30〜40%台にすぎず、不発弾の割合も相当高かった」との見方もあります。また、砲弾は保存期間が長くなるほど品質が落ちる傾向があり、北朝鮮が在庫資産をロシアに送った場合、不良率は予想以上に深刻な問題となる可能性もあると言われています。
北朝鮮産業の限界や戦場における主要武器システムの誤作動も考慮すべき要素です。北朝鮮の核・ミサイルの高度化に伴う制裁や新型コロナウイルスによる国境封鎖の影響で、内部資源の枯渇が進んでいる中、砲弾生産を推進するための質の確保に限界があるとの指摘もあります。
ただし、北朝鮮の武器水準を過小評価するべきではありません。北朝鮮軍は毎年、大規模な砲射撃訓練を実施しており、砲弾の品質に問題がある場合でも、当局が修正済みである可能性が高いとされています。また、砲弾の品質問題が起きている中でも、北朝鮮とロシアの間で協力が行われていることは、その分析を裏付ける重要な要素です。
韓日米の同盟関係とは異なり、北朝鮮とロシアの密着した関係の本質的な限界を示しているとの評価もあります。プーチン大統領が核・ミサイル関連の技術の提供を望む金正恩委員長に対して、見返りとして砲弾を提供する可能性は低いとの見方が一般的でした。
ただし、当面は両国の利害関係が互いに合致しているため、協力は続くと予想されます。具体的には、ロシアは沿海州代表団を派遣し、北朝鮮と農業・経済分野の協力について協議する予定です。
今回の報道が示すように、ロシア軍が直面している北朝鮮製砲弾の問題は深刻です。北朝鮮とロシアの関係や両国の戦況にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。
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