「庶民と住む世界違う」松野氏辞任、地元うんざり 自民裏金疑惑

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自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、裏金疑惑が浮上した松野博一官房長官が14日、辞表を提出した。政権を揺るがす「政治とカネ」の問題に、松野氏の地元・衆院千葉3区(千葉市緑区、市原市)の有権者らからは政治への不信感や戸惑い、落胆の声が上がった。

そもそも…今回の疑惑の構図

松野氏は官房長官を辞任するまで、安倍派の元事務総長として説明する考えはないか、などと記者会見で再三、問われたが「それぞれの政治団体の責任において必要な対応がなされる」と繰り返し、具体的な説明は避けてきた。千葉市緑区の主婦、田中規子さん(59)は「政治活動にお金がかかるのは分かるが、法に触れない形で集めるべき。悪いことをしたのなら隠さないで、正直に全てを話して明らかにしてほしい」と説明を求めた。

同区の会社員、岩澤太美さん(64)は「おとなしくてがつがつするタイプではない印象で、要職に就任したことも意外だった。上に行こうと頑張ったのだろうが、これからの政治家はお金の問題は許されない」と話した。

市原市の60代男性は「1000万円、2000万円……という世界の政治家は、庶民と住む世界が違うのではないか」とうんざりした様子だった。

来年2月に出産予定という同市の40代女性は「増税する、といって次は減税、とアクセルとブレーキを一緒に踏んで政権は一体、何をしたいのか分からないのに、今度は裏金問題だ」と、あきれ顔。長く不妊治療を続けてきた経験から、「経済的理由で出産を諦める女性にお金が回る仕組みをつくるなど、やることはたくさんあるのに」と憤った。

同市の自民党関係者は、「松野氏は党内の公募で候補者に選ばれたこともあり、市長選の対応などを巡って、必ずしも市議団と一致していたわけではなく、いろいろな点で、地元との距離感があった」と突き放した。

一方、松野氏を支えてきた県議からは驚きの声も。「松野氏も事務所も真面目に活動してきたと思う。松野氏は、地盤、看板もないところで議員になってきた。こんなことになって本当にびっくりしている」と話した。

自民党県連の阿部紘一幹事長は「(松野氏は)国政に遅滞が生じないよう辞表を提出したということだが、詳細は分からない。今後の動きを見て参りたいと思っている」とコメントするにとどめた。

また、熊谷俊人知事は記者団の取材に「県選出の国会議員による政治とカネの不祥事が続いているのは残念だ。(松野氏は)今後、説明責任を果たしていただければと考えている」と述べた。

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Article originally published on 日本ニュース24時間 (jp24h.com)