世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスのオミクロン株から派生した「JN.1」を注目すべき変異株(VOI)と認定しました。JN.1は世界各地で急速に広がっており、注目される理由となっています。
JN.1の急拡大
JN.1はインド、中国、イギリス、アメリカなどで確認されています。WHOによれば、JN.1による公衆衛生へのリスクは現時点では低く、既存のワクチンによる予防効果が期待できるとのことです。ただし、この冬は新型ウイルスや他の感染症による発症者数の増加が予想されており、注意が必要です。
JN.1に関する調査
現在、WHOはJN.1を含むオミクロン株の多くのVOIについて調査を行っていますが、懸念すべき変異株は見つかっていません。ただし、JN.1は世界各地で急速に広がっており、米国では最も急速に広がっている変異株の系統となっています。
英国では、研究施設で行われた分析の結果、新型ウイルスの陽性検査結果の約7%がJN.1であることが判明しました。英健康安全保障庁(UKHSA)はこれらの変異株についてデータを監視し続けています。
冬期に増加するリスク
JN.1は全世界で急速に広がっており、派生元のBA.2.86系統と比べてスパイクタンパク質にさらなる変異が見られるため、冬期にさらなる感染者数の増加が予想されます。ただし、JN.1に対するワクチンの免疫効果についてはまだ十分な証拠がなく、研究が必要とされています。
予防行動の重要性
感染や重症化を予防するために、WHOは以下の予防行動を呼びかけています。
- 混雑した場所ではマスクの着用
- 咳やくしゃみの際には口を覆う
- 手指の清潔を保つ
- 新型ウイルスやインフルエンザの予防接種を受ける(特にリスクが高い人)
- 体調不良の際には自宅で過ごす
- 症状がある場合には検査を受ける
この冬は他のウイルスや細菌感染症も増加しているため、注意が必要です。日本ニュース24時間の詳細記事はこちらをご覧ください。
Source: BBC News