ゆるむ民進党、支持伸びず…頼氏の地元で不正相次ぐ

頼清徳氏
(写真:読売新聞)

来年の台湾総統選まで残り半月余りとなった。各政党の動きを追い、総統選と同日に行われる立法委員選挙と合わせた終盤情勢を報告する。

台南市で頼清徳氏が支持を訴える集会

今月1日、南部の台南市で頼清徳氏副総統(64歳)が集会を開きました。1万5000人以上の支持者が集まり、頼清徳氏は危機感を示しました。「野党は台南市を大々的に攻撃し、市の信用を失墜させている。協力して市民の名誉を守りましょう」と訴えました。

頼清徳氏の故郷で不正が相次ぐ

民進党は現在、野党の国民党と台湾民衆党から汚職や不正の矢面に立っています。特に頼清徳氏がかつて市長を務めた台南市では、民進党支持者が多いため、攻撃の的になっています。

頼清徳氏は今年1月、党員向けの集会で市議会の正副議長選挙において民進党市議による買収があったとして、捜査が行われました。また、市内での不法投棄によって利益を得ていた会社が摘発されるなど、頼清徳氏との関連も明るみに出ています。

民進党への不正を見逃さない

頼清徳氏は地元での選挙戦に苦戦しています。選挙戦に臨む前に野党候補者の一本化協議が決裂し、楽勝しそうに見えない状況が続いています。民進党政権の8年間にわたる統治に対して、有権者の中には「おごり」や「ゆるみ」を感じる人々が多いためです。

台湾では近年、与野党が振り子のように入れ替わる「振り子現象」と呼ばれる傾向が見られます。一党が強くなりすぎることを避けたい有権者の心情が、民主化の歩みを支えた民進党にも立ちはだかっています。

強固な地盤での逆風

民進党の強固な地盤である南部の高雄市でも、中国籍女性との不倫が発覚した男性立法委員が出馬辞退に追い込まれました。逆風の中で立候補した黄捷・高雄市議(30歳)は、有権者に支持を訴えて頑張っています。

頼清徳氏は政治的キャリアを重ね、総統選に臨んでいますが、現在の状況は依然として厳しいものです。

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