奈良の優れた技術!世界遺産の保存と修復を学ぶ海外の若手専門家

2023年12月に法隆寺などが世界遺産に登録されてから30年が経ちました。この間、奈良では貴重な文化財を保護するための取り組みが行われてきました。

世界の若手専門家15人が奈良で学ぶ

奈良には、30年前に初めて世界遺産に登録された「法隆寺地域の仏教建造物」や、東大寺などの「古都奈良の文化財」、さらには「紀伊山地の霊場と参詣道」といった世界遺産が数多く存在し、その数は全国で最も多いです。

ここで注目すべきは、奈良で行われている「木造建造物の保存と修復」の技術です。これはユネスコの無形文化遺産にも登録されるほど高い評価を受けています。

世界では文化財の保護に取り組む動きが進んでいますが、修復を行う職人の数や技術が不足しているという課題もあります。そこで、多くの文化財が残る奈良で「木造建造物の保存と修復」を学ぶために、アジア太平洋地域の14カ国から文化財保護に携わる若手専門家15人が集まりました。

まず彼らが訪れたのは東大寺です。ここでは、壁に金箔を使う意味や建物の荘厳さについて学びました。熱心に聞く若手専門家たちの中には、モンゴルから来たアリウンザヤ・バトドルジさん(26歳)もいます。彼は3年間京都で建築遺産について学び、現在モンゴルの国立文化遺産センターで製図技師として働いています。アリウンザヤさんは日本の木造建造物の保存再生の技術に感銘を受けています。

次に訪れた場所は奈良県田原本町で、台風で傷んだ神社の修復作業が行われていました。解体する際には、過去の修理履歴や釘跡などを確認しながら丁寧に進められています。また、振動による損傷や汚れを防ぐために、色付きの紙を貼るなど、日本の緻密な修復技術が活かされています。

奈良の「木造建造物の保存と修復」の技術は世界的に高い評価を受けています。海外の若手専門家たちが奈良で学ぶことで、さらなる文化財保護の力が強化されることでしょう。

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