ニューヨークの街角では、ホットドッグが5ドル（約720円）で販売されています。アメリカでは記録的なインフレが起きており、政策金利は5％台にまで上昇しました。さらに、円安も進んでおり、1ドルが150円台にまで下落しました。急激な利上げの影響により、2024年の円相場と景気後退の見通しはどうなるのでしょうか。
街角のホットドッグが700円超…「インフレと円安」のダブルパンチのピークは？
ニューヨークのマンハッタンを歩いていると、フードトラックでさまざまな食べ物が販売されています。その中でも人気なのがホットドッグです。あるフードトラックでは、シンプルなホットドッグが4.99ドル（約720円）で販売されています。日本のファストフード店では400円前後で購入できるので、アメリカの物価の高さが際立ちます。
2022年には、消費者物価指数が前年同月比で9.1％上昇する月もありました。このため、連邦準備制度理事会（FRB）はインフレを抑えるために急激な利上げを行いました。その結果、2023年11月の消費者物価指数は前年同月比3.1％まで下落しました。アメリカのインフレはピークを過ぎたのでしょうか。
岡三証券ニューヨーク駐在員事務所の荻原裕司所長は、「家賃など住宅の値段は高いですが、家電やおもちゃなどモノの値段は前年より安くなっています。インフレはピークを過ぎたと言えます」と話しています。
市場の関心は「利下げ」の時期に…いつ？
インフレが落ち着いたことを受け、FRBは3回連続で利上げを見送りました。市場では利上げが終息したとの見方が広がっており、「利下げはいつになるのか？」という関心が集まっています。
荻原所長は、利下げが始まるのは4月から6月の間だと予測しています。「物価は2％のインフレ目標に近づいており、物価の安定が見込まれます。FRBはインフレの落ち着き具合を見極めるため、3月はまだ早いと考えています。インフレや景気の減速が確認される第2四半期の4月から6月に利下げが始まるでしょう」と語っています。
利下げが見込まれることで、ダウ平均株価は上昇し、昨年末から最高値を更新しています。経済が適度な状態で成長することから、市場は楽観的になっています。23年前半のような急激な利上げによる不安が広がった状況とは一変しました。
アメリカ経済はソフトランディングを果たせるのでしょうか。金利が低下し、景気が安定することを期待しています。
ソースリンク: 日本ニュース24時間
