米国家運輸安全委員会(NTSB)によると、米アラスカ航空の旅客機がオレゴン州ポートランドからの離陸直後にドアの一部が吹き飛んだ事故が発生しました。この事故の影響で、同じボーイング「737MAX9」の一部の運航が一時停止されました。
事故の詳細
アラスカ航空1282便はポートランド国際空港を離陸し、高度を上げている最中に与圧の問題が報告されました。即座に同空港へ引き返し、乗客乗員は無事でした。
事故現場の画像には、サイドパネルが吹き飛んだ場所に開いた穴や、天井からぶら下がる緊急時用の酸素マスクが写っていました。
ホーメンディ(Jennifer Homendy)NTSB委員長によれば、発見されたのは「ドアプラグ」と呼ばれるカバーパネルでした。この部品は座席数の少ない機体で非常口をふさぐために使用されます。
ボーイング「737MAX9」の緊急点検
この事態を受けて、世界中の航空会社や安全機関はボーイングの「737MAX9」の一部について緊急点検を実施しました。全世界で171機が影響を受けました。検査には4〜8時間かかります。
アメリカ連邦航空局(FAA)は、特定の737MAX9について飛行再開前に速やかに検査を行うよう求めています。
事故に巻き込まれた乗客の証言
事故に巻き込まれた乗客の一人は、離陸直後にドアが吹き飛んだと証言しています。「本当に突然でした。高度が上がったところで、窓か壁が飛び出した」と述べました。
NTSBは、ドアの近くにいた座席には誰も座っていなかったと説明していますが、現地紙オレゴニアンは、その列に座っていた少年が突然の減圧で軽傷を負ったと報じています。
ドアプラグについて
航空業界誌アビエーションウィークによると、座席数の少ないボーイング737MAX9では、非常ドアを密閉することができます。外から見ると普通の窓に見えます。
安全確保のための緊急点検
ボーイング737MAXシリーズは、2018年と2019年に相次いで墜落事故を起こし、計346人が亡くなりました。これにより、世界中で運航が一時停止されました。今回の事故を受けて、航空会社や安全機関は安全確保のための緊急点検を行っています。
ソースリンク: 日本ニュース24時間