昨年の神奈川県内自殺者140人減 1136人で過去20年で最少


 神奈川県は、昨年1年間に県内で発生した自殺の統計を発表。自殺者数は前年比140人減の1136人となり、平成10年以降最少だった。人口10万人当たりの自殺死亡率は12・4人で、全国(16・5人)を大きく下回った。ただ、県内で1日当たり3人以上が自殺により亡くなっている状況はなお深刻で、県はSNS(会員制交流サイト)の活用など、若者を中心に対策を強化する方針だ。

 自殺者は全ての年代で減少した。内訳は10代27人▽20代129人▽30代147人▽40代227人▽50代194人▽60代146人▽70代166人▽80代以上100人-の計1136人。40代、50代が突出している。

 ■「家庭問題」急増

 男女別の内訳では、男性が前年比147人減の計741人。40代~60代が大きく減った。女性は同7人増の計395人。40代と70代が増加した。

 職業別では、無職者(61・8%)の比率が高く、被雇用者・勤め人(31・9%)、自営業者(4・6%)、不詳(1・8%)。原因・動機別では「健康問題」(41・0%)が最多。続く「家庭問題」(17・2%)は同41人増と急増した。以下は「経済・生活問題」(14・6%)、「勤務問題」(9・3%)だった。

 一方、10代の原因・動機は「学校問題」が全体の35・1%を占めて最多。以下、「健康問題」(13・5%)、「家庭問題」(10・8%)。20代の1位は「健康問題」(18・5%)で、「勤務問題」(13・9%)、「家庭問題」(11・0%)と続いた。

 県保健医療部は「特に若年層は悩みをため込みやすい。SNSの活用など、若年層向けを中心に、自殺者対策を強化していく」(担当者)としている。

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