アマゾン川干ばつで歴史的発見続々!300年前の生活痕跡が明らかに

アマゾン川の干ばつがもたらした予想外の発見

近年、深刻な干ばつに見舞われている南米アマゾン川。水位の低下は、そこに住む人々の生活に大きな影響を与えている一方で、思いもよらない副産物をもたらしています。なんと、これまで川底に沈んでいた200~300年前の住民たちの生活痕跡が、干ばつによって次々と姿を現し、歴史学者たちの注目を集めているのです。

19世紀の難破船も出現!

ブラジルのマスコミG1などの報道によると、アマゾン川の主要な水流の一つであるマデイラ川の支流で、19世紀に使われていたと推定される難破船が発見されました。

アマゾン川の支流で発見された19世紀の難破船アマゾン川の支流で発見された19世紀の難破船

この船は、先月末に船員と漁師たちによって一部が水面から出ているのが目撃されました。その後、数日間で水がさらに引いたことで、船全体が姿を現したのです。

社会史学者であるカイウ・パイアウン博士は、この船について「浅い水位の川を航行し、水に沈んだ岩や丸太を避けるために作られた19世紀後半の船舶と類似している」と指摘しています。

現地当局は、この船の歴史的背景に関する情報が乏しいことを認めつつ、精密調査を進める方針を明らかにしました。

アマゾン川の干ばつで発見されたもの

難破船以外にも、アマゾン川の干ばつによって様々なものが発見されています。

  • ソリモエス川の川底からは、18世紀に築造された要塞跡が発見されました。
  • 要塞の防衛に使われたとみられる大砲も、水位が低下したことで姿を現しました。

干ばつの現状と影響

マデイラ川は、10月末まで続くアマゾンの乾季の影響で深刻な干ばつに見舞われています。今年の水位は、1967年の観測開始以来、最低を記録しました。 アマゾナス州政府は、水位の低下によって約80万人の住民が影響を受けていると発表し、懸念を示しています。

干ばつからの回復は?

ブラジル当局は、10月中旬からアマゾン一帯で雨が降り始め、干ばつが改善される可能性があると予測しています。

アマゾン川の干ばつは、そこに住む人々にとって深刻な問題です。しかし、今回の発見は、歴史的な遺産を掘り起こす貴重な機会となりました。 今後も、アマゾン川の干ばつが続けば、さらに多くの発見が期待されます。