インターネット社会では日常茶飯事となった炎上騒ぎ。実業家の堀江貴文氏は、その原因の一つに「日本語が読めても理解できない日本人」の存在を指摘しています。
日本語の識字率は高いのに、なぜ?
日本ではほとんどの人が日本語を読めますが、堀江氏は「文章を読めること」と「文章を理解すること」は全くの別物だと指摘します。行間や文脈を読み取り、皮肉や比喩表現を正しく解釈する能力、すなわち読解力が問われているのです。
堀江氏自身もSNSでの投稿に対して、文意を完全に取り違えた批判を受けることがあると言います。これは決して難しい理屈ではなく、シンプルな記述であるにも関わらず、理解されないことに堀江氏は疑問を感じています。
データが示す日本人の読解力不足
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子著, 東洋経済新報社)という書籍では、国立情報学研究所の新井紀子教授が全国2万5000人を対象に行った基礎的な読解力調査の結果が紹介されています。
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この調査では、主語と述語の関係や修飾語と被修飾語の関係など、基礎的な読解力を問う問題が出題されました。驚くべきことに、進学校の高校生ですら3人に1人が誤答するなど、日本人の読解力不足が浮き彫りになったのです。
感情的な反応が炎上を生む
新井教授の調査結果を受け、教育評論家の石田勝紀氏は「論理的に思考する力よりも、感情的に反応する人が増えている」と分析しています。これは、SNSでの炎上騒ぎにも通じる問題と言えるでしょう。
感情的に反応してしまう背景には、情報過多やスマホの普及によってじっくりと文章を読む習慣が失われていること、また、他人の意見に同調し、批判することを恐れる風潮があることが考えられます。
読解力向上のためには?
読解力を向上させるためには、幼い頃からの読書習慣を身につけることが重要です。また、文章の内容を要約したり、自分の意見をまとめてみたりするトレーニングも効果的です。
SNSでの炎上を防ぐためにも、まずは冷静に文章を読み、筆者の真意を理解しようと努めることが大切です。
今回は、堀江貴文氏が指摘する「日本語が読めても理解できない日本人」の問題について考察しました。皆さんはどう思われますか?ぜひコメント欄で意見を聞かせてください。